企業倒産、破産が過去最多の9割超に…私的整理と○○減少の影響が浮き彫りに

2025年上半期、企業倒産の破産構成比が90.3％に達し、過去最大の記録を更新しました。これは、売上不振や財務状況の悪化により、企業再建が困難になったケースが増えていることを示しています。特に、民事再生法の適用はわずか2.2％に留まっており、企業経営の厳しさを如実に物語っています。

企業倒産が増加する背景には、売上の減少や利益率の低下が挙げられます。経済環境が厳しい中、多くの企業が再建を図ることが難しくなり、最終的な選択として破産を余儀なくされるケースが目立ちます。そのことから、破産の構成比が急激に上昇したと考えられます。

かつては手形取引が企業の資金繰りの重要な手段とされていましたが、現在その割合は急速に少しています。この背景には、商取引における手形に依存しない傾向が強まり、信用リスクが高まっていることが影響しています。この変化が、倒産形態の変化にも寄与していると考えられます。

最近では、中小企業活性化協議会などが進める債務整理スキームや事業再生ガイドラインの運用が行われ、企業支援の枠組みが整備されています。しかしこれらは、既に事業性を失った企業にとっては破産以外の選択肢が無く、結果として破産件数の増加を促進する要因となっています。

今後、手形が2026年度に廃止される予定であり、商取引における新たな慣行が求められるでしょう。それによって、取引停止処分による倒産が小康状態となり、破産に追い込まれる企業が増加することが予想されます。

企業倒産とその形態が変化する中で、今後の経済状況や商取引の見直しが不可欠です。企業が適切な支援を受けられる環境を整え、再建のチャンスを得ることが求められています。

詳しくは「東京商工リサーチ」の公式ページまで。

レポート／DXマガジン編集部小松