近年、テレワークと対面のハイブリッドな働き方が進化し、それに伴い職場での会議のあり方にも変化が生じています。パーソルキャリア株式会社が運営する『Job総研』と日本経済新聞社が共同で実施した「2025年 職場会議の実態調査」では、476人の社会人を対象に、会議に対する意識や不満、さらには理想的な会議形態について深掘りされています。

調査によれば、全体の70.2%が会議の実施形態が「対面開催が増えた」と回答しています。この結果は、出社回帰が進む中での会議の在り方の変化を示しています。「出社回帰によって会議に変化を感じる」という意識を持つ回答者も67.6%に達しました。このことから、働き方の変化が直接会議の形態にも影を与えていることがうかがえます。

興味深いことに、全体の68.7%が会議に不満を持っているという結果が出ています。特に対面会議に対する不満は「議論ではなく共有で終わる」といった点が大きく、オンライン会議では「参加形態によって温度差がある」との声が多く挙がりました。このような不満は、出社メインの働き方で特に強調されており、改善の余地があることを示しています。

会議の理想的な実施形態に関しては、62.8%が「対面」を希望しているものの、実際の会議頻度や時間、参加人数には乖離があることが分かりました。このギャップは、職場での会議に対する期待と実際の体験の違いを示しており、企業が会議の質を向上させるための重要な課題となっています。

調査結果からは、「会議の質」と「目的」を明確にすることの重要性が浮かび上がります。無駄な会議を減少させるためには、開催形態にこだわらず、参加者が会議の目的を理解し、積極的に意見を述べる環境を整えることが必要です。また、会議室の使用状況にも注目が集まっており、72.6%が会議室不足を感じていることから、実務的な空間の確保も求められています。

「2025年 職場会議の実態調査」によると、出社回帰の流れとともに、会議の質や形態に対する意識も変化していることが明らかになりました。多様な働き方が進む中、会議の実施方法や参加者の意識の在り方を再考することが、今後の組織文化の形成において極めて重要であると言えます。

詳しくは「パーソルキャリア株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 出社回帰で会議に異変!「理想は対面」なのに、なぜ不満が噴出するのか?