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2025年下半期の転職市場予測が公開されました。今回の予測では、15分野のうち11分野で求人の増加が見込まれ、転職市場は引き続き活況を維持する見込みです。具体的には、営業、人事、経理、法務、企画・マーケティング、化学・素材、食品といった7分野で求人数の増加が予測され、IT・通信やメディカルなどの4分野でも好調を維持しています。
予測の背景として、「2040年問題」が挙げられます。この問題は、1971〜74年に生まれた団塊ジュニア世代が定年退職を迎えることによって生じる労働力不足を指します。企業は中長期的な視点での採用体制づくりに着手し、特に即戦力となる専門人材の獲得に注力しています。
今後の転職市場では、AIやデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進できる人材のニーズがさらに高まると予想されています。企業は業務効率化のためにAIを導入し、その業務を支えるスキルを持つ人材を必要としています。特に建設業界においては、「BIM/CIM」と呼ばれるデータ活用ツールの利用経験者が求められています。このようなデジタルツールを使用できる人材の獲得が企業の競争優位性を高める要因となるでしょう。
一方、米国の関税政策や為替レートの変動が企業の採用計画に響を及ぼす可能性もあります。特に製造業では採用枠の抑制が見受けられるため、企業は今後の経済情勢に注意が必要です。
売り手市場が続く中、多くの企業が人材の定着率向上に向けた取り組みを強化しています。残業時間の削減やキャリアコースの充実、選考段階でのカジュアル面談の実施など、社員が長く安心してはたらける職場環境を整える努力が進められています。
2025年下半期の転職市場は、労働力不足やDXに対応する人材の確保が求められる中で進展が見込まれています。企業は採用活動の強化と同時に、人材の定着を図り、より良い職場環境の整備に努める必要があります。
詳しくは「パーソルキャリア株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松