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2023年7月1日、Amazon(所在地:東京都目黒区)と三菱地所株式会社(所在地:東京都千代田区)は、愛知県名古屋市に新しい物流拠点、フルフィルメントセンター(FC)の設立を発表しました。本拠点は同市の「ロジクロス名古屋みなと」に位置し、西日本最大の規模を誇ります。こちらの記事では、新たな物流施設がもたらす持続可能な取り組みや、その重要性について展望します。
新設される物流拠点は、延床面積が約12万5千平方メートル、商品保管容量は約137万立方フィートと、大規模な施設です。今年の8月には稼働開始を予定しており、地中熱空調システムや壁面設置の太陽光発電設備など、環境に配慮した設計がなされています。これにより、施設運営における温室効果ガスの排出を大幅に削減することが見込まれています。
本拠点は、環境負荷軽減に向けた最新技術を採用しています。地中熱を利用した空調システムは、従来の空調に比べて約30%のエネルギー消費量を削減できる見込みです。また、建屋および駐車場には太陽光発電設備が設置され、総発電設備容量は5.5メガワット(MW)。これは国内物流施設で最大級のオンサイト型太陽光発電となります。
加えて、低炭素型コンクリートを採用し、雨水の利用を積極的に進めることで水使用量の削減も実現されています。このような取り組みにより、ライフサイクルで約30%の温室ガス削減を達成する見込みです。
本拠点では数千の新たな職場が創出され、様々な職種での雇用機会が提供されます。特に、物流施設での経験がない方々も歓迎され、定期的なトレーニングが実施される予定です。職場環境の改善にも力が入れており、自然光を取り入れた設計や、マザーズルーム、バリアフリー対応のお手洗いなどが完備されています。
地域社会への貢献として、津波避難ビルとしての機能持つことが挙げられます。地域住民が一時的に避難できる場としての役割も果たし、安心・安全な地域作りに寄与します。Amazonと三菱地所の新しい物流拠点は、環境保護、地域貢献、持続可能なビジネスモデルの実現に向けた重要な一歩です。両社はそれぞれの専門性を活かし、地域経済や地球環境へのポジティブな影響をもたらすことを目指しています。この取り組みが、今後どのように進展して行くのか、注目が集まります。
今後は、デジタル技術の導入により、更なる効率化やデータ活用が進められる予定です。物流オペレーションの自動化や、AIによる在庫管理システムの導入も検討されており、これによって全体の業務効率が向上すると期待されています。
詳しくは「アマゾンジャパン合同会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松