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テラドローン株式会社は、イスラム教の巡礼行事「ハッジ」において、初めてのドローンによる医療物資配送プロジェクトを実施することを発表しました。サウジアラビアに拠点を置く子会社、テラドローン・アラビアが中心となり、サウジアラビア保健省と連携しています。「ハッジ」は毎年数百万人が参加する大規模な宗教行事であり、その期間中には交通渋滞などの問題が発生します。これにより医療物資の迅速な輸送が困難になるため、緊急時における医療対応の重要性が増します。テラドローン・アラビアはこの課題を解決するために、ドローンを活用した医療物資配送の実施を決定しました。
本プロジェクトでは、ミナおよびアラファトにおいて、血液や医薬品などの緊急医療物資をドローンで配送します。導入されるドローンは、医薬品の品質保持に必須な冷却機能を持つDJI Matrice 350 RTKを使用します。このシステムにより、従来1時間半かかっていた輸送が6分未満に短縮され、迅速な医療対応が可能となります。
ドローンの運航管理には、テラドローンの技術パートナーであるユニフライが提供する運航管理システム(UTM)が使用されます。このシステムは、飛行中のドローン同士の衝突を防ぐためのリアルタイムの位置情報視を行い、安全な飛行を確保します。また、着陸を指示する制御機能も搭載されており、効率的な運航を実現します。テラドローンは、この医療物資配送プロジェクトを通じて、医療物流の最適化に貢献することを目指しています。2025年4月には、サウジアラビアのアラムコと技術革新に関する協定も締結しており、今後は医療分野にとどまらずさまざまな分野でのドローン技術の普及を加速させる計画です。
詳しくは「テラドローン株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 小松