費用対効果がネック？ビジネスコーチング導入の現状と課題はこれ！

株式会社HQは、2025年版「ビジネスコーチングに関する意識調査」を実施し、全国の正社員18,960人を対象にビジネスコーチングに対する興味や導入に関する課題を明らかにしました。この調査は、ビジネスコーチングの現状を把握するだけでなく、その導入の障害となる要因を探るためのものです。

「コーチング」に興味はありますか（単一回答） への回答分布。その他、特になしを除く。 n=18960

［部長以上に絞った設問］お勤め先のコーチング導入に際して、上申および、予算承認において課題はありますか？（単一回答） への回答分布。 n=444

興味深いことに、約25.3%の正社員がビジネスコーチングに興味があると回答しましたが、部門や役職によってその関心度には明白な差が見られます。特に人事部門の本部長や部長レベルでは、84.3%がコーチングに対する関心を示す一方で、営業部や他の部門ではその数値が大きく下回る傾向にあります。この情報は、ビジネスコーチングを自社に効果的に導入するためのコミュニケーションにおける困難さを浮き彫りにしています。

［部長以上に絞った設問］お勤め先として「コーチング」導入をする場合の具体課題に関して（MA） への回答分布。 n=389

調査の中で、コーチング導入の課題として最も多かったのは「費用対効果の算出が難しい」という点でした。特にコーチング未導入企業の部長以上の担当者の65.8%が何らかの課題を抱えていると回答し、58.4%がこの問題を指摘しました。次点として「費用が高い」との意見が31.0%に上り、経営層からは「不要」とされることも多いとされています。高額なコストに対する懸念は多くの企業に構造的に定着している問題と言えるでしょう。

ビジネスコーチングは、社員一人一人に内省の機会を与え、個々の成長を促すための重要な手段ですが、その導入には多くの障壁が存在します。特に、業界の関心に差があることが、導入を進める活動を一層難しくしています。

この調査から、企業はビジネスコーチングの導入を真剣に検討しつつも、導入に際しての障壁を感じるケースが非常に多いことがわかります。特に、費用と効果に関する定量的な報告が難しいことが企業の導入意欲を削いでいる要因の一つです。今後は、コストを抑えつつも実績が見えるビジネスコーチングが求められるでしょう。

ビジネスコーチングの重要性を再認識し、より多くの企業がその利点を享受できるようになることが期待されています。

詳しくは株式会社HQの公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部熊谷