大塚製薬は、ベトナムに初めてポカリスエットの製造工場を開設したことを発表しました。この新しい工場は、ベトナム南部のフーミー工業団地に位置し、ポカリスエット350mlと500mlのペットボトル製品を製造する予定です。竣工式は2025年4月15日に行われ、今後の操業開始を前に、ベトナム市場での需要拡大に対応するための重要な一歩となります。

ポカリスエットは、1980年に日本で誕生し、発汗によって失われた水分と電解質を補う健康飲料として広く認知されています。特に、近年は海外市場で急速に成長しており、ベトナム市場でもその需要は増加しています。2012年にベトナムでの展開を開始して以来、ポカリスエットは経済成長とともに人気を集め、現在では健康志向の高まりと相まって順調に事業を拡大しています。

新設されたフーミー工場は、現地の健康ニーズに応えるだけでなく、地産地消の供給体制を整えることを目的としています。また、工場内にはオープンファクトリーの見学通路が設けられており、訪れる人々は水分と電解質の補給がどれほど重要か、そしてポカリスエットの特徴を学ぶことができます。このような展示を通じて、製品の魅力を直接伝える機会を提供しています。

環境への配慮も工場設計の重要なポイントです。空調負荷を低減するための外壁設計、リサイクルPET樹脂を使用したPETボトルの製造、さらに製造ラインには陽圧無菌充填方式が採用され、環境に優しい工場運営が行われています。これにより、効率的かつ持続可能な生産体制が実現されています。

ベトナムでは、特に夏季に40度を超える気温が続く地域が多く、ポカリスエットのような水分・電解質補給飲料は健康維持に重要な役割を果たします。そのため、大塚製薬はフーミー工場の開設を通じて、現地での啓発活動も強化しており、地域社会に対して水分補給の重要性を伝える活動を展開しています。

大塚製薬は、ポカリスエットを含む製品群を通じて、今後もベトナムをはじめとする海外市場での成長を加速させ、グローバルな健康課題に貢献していくことを目指しています。この新工場はその一環として、ベトナム市場における更なる成長と地域貢献を実現するための重要な拠点となります。

レポート/DXマガジン編集部折川

情報提供元: DXマガジン_テクノロジー
記事名:「 ポカリスウェット工場をベトナムで開設、現地の需要拡大に対応