成田空港がDX、手荷物の積み込みや搭乗橋セッティング作業の自動化を目指す

成田国際空港株式会社（NAA）は、国際的なイノベーションアライアンス「International Aviation LAB（IAL）」に加入し、世界の航空業界における技術革新の促進を目指しています。IALは、航空業界全体を横断的に取り組むプラットフォームであり、航空機運航から空港運用に至るまで、さまざまな分野でイノベーションを推進しています。

NAAは、このパートナーシップを通じて、世界の航空関係者との連携を深め、研究開発、AIやロボティクスの専門知識、航空管制、規制情報などの分野で先端的な取り組みを進めていきます。IALには航空機メーカー、空港運営会社、大学、行政機関、航空管制当局などが参加しており、多様な専門知識や技術を共有することで、航空業界が直面する課題解決に向けた革新的なアプローチを模索しています。

NAAが参加するIALの取り組みの一環として、以下のテーマが注目されています。

小型機材における手荷物積込作業の自動化
狭い貨物室内で手作業に依存している手荷物の積み降ろし作業を、コンベアやロボットシステムを活用して自動化することで、作業効率の向上と労働負担の軽減を図ります。

搭乗橋セッティング作業の自動化
現在、人手で行われている搭乗橋の航空機装着やドア開閉作業をロボットアームで自動化し、完全無人運用を目指します。また、中央制御室での複数搭乗橋の集中リモート監視を実現することで、効率化と安全性の向上を図ります。

航空機周りのランプ・トーイング作業の自動化
輪留めの設置や上下水供給、トーイングといった駐機中の作業を自動化するために、ロボットや自動運転技術を活用。これにより、高いスキルを必要とする作業の効率化を目指します。

NAAは、これらのテーマに基づき、空港業務全般におけるイノベーションを追求することで、次世代の航空産業の発展に寄与するとともに、持続可能で効率的な空港運用の実現を目指します。また、この取り組みは、2024年11月から本格的に開始される予定であり、航空業界におけるNAAのリーダーシップをさらに強化するものとなります。

【関連リンク】
成田国際空港株式会社
https://www.naa.jp/jp/

プレスリリース
https://www.naa.jp/jp/docs/20241115_International_Aviation_LAB.pdf

執筆：DXマガジン編集部