犬同士の喧嘩が起こる理由



1.場所や物などへの執着心



一般的に、犬は無用な争い事を避けようとする習性を持っています。そんな犬たちも、自分が執着している物を守るために、喧嘩をすることがあります。対象となる物には、ご飯やおやつなどの食べ物、お気に入りのおもちゃ、お気に入りの場所などが挙げられます。



多頭飼育の場合は、おもちゃや寝床などは、飼育頭数分+αを用意するようにしましょう。また、食事は別室で食べさせるか、少なくとも1~2mは離れた場所で食べさせましょう。取り合いが生じないような環境を整えることで、喧嘩のリスクを減らせるでしょう。


2.飼い主への執着心



取り合いの対象は、飼い主さんが愛犬に向ける愛情や注目といった、目には見えないものであることも多いです。



特に気をつけたいのが、先住犬のいるご家庭が、新たに犬を迎え入れる場合です。飼い主さんの注目が新入り犬にばかり向いていると感じると、先住犬が嫉妬のような感情を抱くこともあります。飼い主さんは、どの犬へも平等に愛情を注ぐことが大切です。



先住犬が「飼い主さんから向けられる愛情が減った」と感じないよう、当面は先住犬とのこれまでの生活や接し方をできるだけ変えず、その上でそれぞれの犬を無理に交流させずに落ち着いて過ごせる環境を整えることが、先住犬と新入り犬の関係を安定させ、喧嘩の予防にもつながるでしょう。


3.ストレスによる精神状態の不安定化



日常的にストレスが溜まるような状態が続くと、精神状態が不安定になりやすく、些細な刺激にも過敏に反応して見知らぬ犬などに攻撃的になってしまうことがあります。



根本対策はストレス要因を取り除くことですが、並行して、見知らぬ犬とあまり接触しないような散歩コースや時間帯を選ぶことで、予防につながります。また、日頃から適切な量の散歩や運動(遊び)を行い、飼い主さんとのコミュニケーションを十分に取ることも、ストレスの軽減に役立ちます。


4.発情期によるホルモンの影響



オス犬は、発情しているメス犬を取り合って、他のオス犬と喧嘩をします。発情しているメス犬も、気に入らないオス犬からマウントされそうになると、反撃する場合があります。これらは、ホルモンバランスの変化に影響されて引き出される行動の変化です。



繁殖を予定していない場合は、望まない交配や発情に関連した犬同士のトラブルを防ぐためにも、獣医師と相談して避妊・去勢手術を検討すると良いでしょう。


5.不安や恐怖心



「窮鼠猫を噛む」という諺がありますが、強い不安や恐怖心は、その動物を攻撃的な行動に駆り立てやすくなります。極度に臆病な性格の犬や、社会化トレーニングが適切に行われずに育った経験不足の犬は、不安や恐怖心が原因で、見知らぬ犬と仲良くできずに喧嘩をしてしまうことがあります。



犬の場合、生後3~14週齢頃が、最もスムーズに社会性を身につけられる時期だといわれていますが、この時期を過ぎた後でも、時間をかけてじっくりとトレーニングを行えば、成犬になってからでも他の犬やさまざまな刺激に慣れていくことは可能です。



無理をせず少しずつ刺激に慣れさせたり、他の犬との付き合い方を学ばせたりして、社会化トレーニングを受けさせてあげましょう。獣医行動診療科のある動物病院や家庭犬のドッグトレーナーなど、プロの力を借りることで、安全にトレーニングを行えるでしょう。


喧嘩とじゃれ合いを見分ける方法




じゃれ合いは遊びです。特に子犬の頃は、じゃれ合いながら適切な力の入れ具合などを学んでいきます。そのため、犬同士が遊びでじゃれ合っている場合は、飼い主さんは仲裁せず、喧嘩に発展しないように見守ることが基本です。



じゃれ合いの特徴は、双方の犬に緊張感がなく動きが滑らかであること、短い時間で攻撃と防御の立場が交互に入れ替わること、怪我をするほどの強い噛み方をしないことなどです。



しかし、低い唸り声が長く続く、歯をむき出す、しっぽを股の間に挟むように下げる、一方的な攻撃が執拗に続くなどの場合は、喧嘩に発展する兆候である可能性があります。片方が怪我をしたり、飼い主さんの呼びかけも耳に入らなくなるほど興奮してしまう前に仲裁に入り、両者を安全に引き離すことが肝心です。


喧嘩をしている犬を仲裁するコツ




本気で喧嘩をしている犬は、とても興奮しているため飼い主さんに噛みついて怪我をさせてしまうことも十分にあり得ます。そのため、喧嘩をしている犬を仲裁するためには、飼い主さん自身が怪我をしないよう、安全確保を最優先することが大切です。



まず、喧嘩をしている犬同士を物理的に離れさせる必要があります。そのためには、興奮状態の犬たちの気持ちを、相手から逸らせる必要があります。犬の間に何か障害となるようなものを置いたり仕切ったりすることで、それぞれの視界を遮ることが、安全面の確保も含めて望ましい方法です。



クッション、椅子、板状のものなど、身近にあるものを活用して犬の視界を遮りましょう。その際に、大声で怒鳴ったり犬に対して手を上げたりすると、犬の興奮をエスカレートさせる可能性があるため注意してください。



本気の喧嘩の最中に、首輪やハーネスを直接つかんだり、犬同士の間に体や手を割り入れたりすると、飼い主さんが怪我をする危険性が高まります。本気の喧嘩に発展する前に、呼び戻しや視界を遮る方法で安全に引き離すようにしましょう。


まとめ




愛犬だけでなく、相手の犬や飼い主さんの身を守るためにも、飼い主さんが愛犬の様子を観察し、危険な状態を回避させることが大切です。愛犬が他の犬とうまくコミュニケーションを取れない場合や、後から新しい犬を迎え入れる場合などは、できるだけ本気の喧嘩に発展する前段階で対処できるよう、配慮と観察をしっかり行いましょう。



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情報提供元: わんちゃんホンポ
記事名:「 犬同士の喧嘩が起こる理由とは?じゃれ合いかどうかを判断する方法や仲裁のコツまで