犬に食べさせてもいい『春の果物』5選 絶対にしてはいけない与え方まで
犬に食べさせてもいい春の果物5選
春に旬を迎える美味しい果物はたくさんありますが、その中で犬に与えてもいいのはどれでしょうか?
ここでは、犬に食べさせてもいい春の果物を5つご紹介します。それぞれの特徴や注意点、与える際のポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.いちご
冬から春にかけてが旬のいちごは、甘酸っぱさと可愛らしい見た目から、多くの人に親しまれています。犬にとっても、適量であれば安全に食べられる果物です。
いちごにはビタミンCや食物繊維が豊富に含まれ、抗酸化作用や整腸作用が期待できます。また、体内の浸透圧の調整や余分な塩分(ナトリウム)の排出をするカリウムも多く含んでいます。
カリウムは生命維持に欠かせないミネラルですが、腎臓病の犬は注意が必要です。腎臓の機能が低下していると、体内にカリウムが溜まりやすく、高カリウム血症を引き起こすおそれがあります。腎臓病の犬にいちごを与える場合は、事前に獣医師に相談しましょう。
犬にいちごを与える際は、よく洗ってからヘタを取り、小さくカットしたり、潰したりして与えてください。
いちごは水分が多く、食べすぎるとお腹を壊す可能性があります。また、犬に中毒を引き起こすキシリトールが微量ながら含まれているため、与えすぎに注意しましょう。
1日に与えるいちごの量は、下記を目安にしてください。(1粒30gの中サイズのいちごの場合)
- 超小型犬(4kg未満):1/2粒程度
- 小型犬(10kg以下):1粒程度
- 中型犬(25kg未満):2粒程度
- 大型犬(25kg以上):3粒〜(体重によって異なる)
2.メロン
ジューシーで香り高く、甘みも強いメロンは、犬にとって魅力的な果物でしょう。メロンには、抗酸化作用のあるβ-カロテンのほか、食物繊維、葉酸、カリウムなどが含まれています。メロンは果物の中でも特にカリウムの含有量が多いため、腎臓病の犬に与えたい場合は、必ず事前に獣医師に相談しましょう。
犬にメロンを与える際は、皮と種をきれいに取り除き、果肉を小さくカットして与えてください。
メロンにはタンパク質の分解酵素である『ククミシン』という成分が含まれています。人間がメロンを食べたあとに舌や唇がピリピリしたり、喉がイガイガしたりするのは、ククミシンによって口内の粘膜が刺激されるためです。犬にも同様の反応が起こり得るため、与えすぎないようにしましょう。
1日に与えるメロンの量は、下記を目安にしてください。
- 超小型犬(4kg未満):果肉60g
- 小型犬(10kg以下):果肉120g
- 中型犬(25kg未満):果肉240g
- 大型犬(25kg以上):果肉360g
3.キウイ
独特の酸味と甘みが特徴のキウイは、栄養価の高い果物として広く知られています。ビタミンCやE、食物繊維、カリウムなど、犬の健康に役立つ栄養素が豊富に含まれています。ただし、腎臓病の犬は高カリウム血症のリスクが高いため、キウイを与えるのは、獣医師に相談してからにしましょう。
犬にキウイを与える際は、皮をしっかりと剥き、食べやすいように小さくカットして与えてください。
未熟なキウイは酸味が強く、犬の胃に負担をかけることがあるため、十分に熟したものを選んで与えましょう。また、キウイは食物繊維が豊富なため、与えすぎるとお腹を壊すことがあるので注意が必要です。
1日に与えるキウイの量は、下記を目安にしてください。(厚さ1cmに切ったキウイを1切れとした場合)
- 超小型犬(4kg未満):22g(1切れ)
- 小型犬(10kg以下):56g(2〜3切れ)
- 中型犬(25kg未満):95g(4〜5切れ)
- 大型犬(25kg以上):128g(6〜7切れ)
4.びわ
春から初夏にかけて旬を迎えるびわは、優しい甘さとみずみずしさが魅力の果物です。びわには、β-カロテンや食物繊維、鉄分などが豊富に含まれています。カリウムも豊富に含まれているため、腎臓病の犬は、与える前に獣医師に相談しましょう。
犬にびわを与える際に最も注意すべき点は、種を必ず取り除くことです。びわの種には、アミグダリンという成分が含まれています。アミグダリン自体には毒性はありませんが、動物の胃腸で分解されると、シアン化水素(青酸)という猛毒を発生させます。また、びわの種を犬が丸呑みすると、喉や腸に詰まるおそれもあります。
びわの皮も消化に悪いため、必ず剥いてから与えましょう。果肉は柔らかくて食べやすいですが、大きいままだと喉に詰まる危険があるため、小さくカットしてください。
びわは約90%が水分であり、食物繊維も豊富なため、食べすぎはお腹の不調につながります。適量を守りましょう。
1日に与えるびわの量は、下記を目安にしてください。
- 超小型犬(4kg未満):10〜25g
- 小型犬(10kg以下):30〜50g
- 中型犬(25kg未満):50〜100g
- 大型犬(25kg以上):100〜145g
5.マンゴー
トロピカルな甘さと香りが特徴のマンゴーは、国産のものが春から夏に旬を迎えます。外国産も多く流通しており、年間を通じて手に入りやすい果物です。
マンゴーにはビタミンCやE、β-カロテン、葉酸、食物繊維など、体にいい栄養素が豊富に含まれています。カリウムも多く含まれているため、腎臓病の犬は注意が必要です。
犬にマンゴーを与える際は、皮と種を必ず取り除きましょう。マンゴーの皮は消化に悪く、種は大きく硬いため、喉に詰まる危険性があります。果肉の部分を食べやすく小さくカットして与えてください。
糖質が多めの果物なので、与えすぎには注意しましょう。1日に与えるマンゴーの量は、下記を目安にしてください。
- 超小型犬(4kg未満):およそ5〜11g
- 小型犬(10kg以下):およそ30g以下
- 中型犬(25kg未満):およそ50g以下
- 大型犬(25kg以上):およそ50〜80g
犬に絶対にしてはいけない果物の与え方
季節それぞれに、犬と一緒に楽しめる果物がたくさんあります。しかし、与え方を間違えると、犬の体や健康を害する可能性があるので注意が必要です。ここからは、犬に絶対にしてはいけない果物の与え方をご紹介します。
1.種や芯、皮を取り除かずに与える
犬に果物与える際に避けるべきことのひとつが、種や芯、皮を取り除かずに与えることです。果物の種や芯には、犬にとって有害な成分が含まれていることがあります。また、種や芯、皮は消化に悪く、種や芯は喉や腸に詰まる危険性があります。
犬に果物を与える際は、種や芯をしっかり取り除き、皮も剥いてから果肉だけを与えるようにしましょう。ヘタがある果物の場合は、ヘタも取り除きましょう。
2.大量に与える
果物を好む犬は多いですが、基本的に果物は糖質が多めです。そのため、喜んで食べるからといって果物を大量に与えると、肥満の原因になるおそれがあります。
果物はあくまで『おやつ』として位置づけ、1日に必要なカロリーの10%以下に抑えて与えましょう。果物を与えた分、食事の量を調整し、カロリーオーバーにならないようにしてください。
また、初めて与える果物をいきなりたくさん与えるのも避けるべきです。アレルギー反応が起きたり、体質に合わなかったりすることがあるため、初めて与える果物は、少量にとどめましょう。嘔吐や下痢、皮膚の痒みなどの異常が見られなければ、次回から少しずつ量を増やしていきます。
なお、一般的に犬に与えてもいいとされている果物であっても、持病がある犬には与えないほうがいい場合があります。与える前に、獣医師に相談しましょう。
3.大きなまま与える
犬に果物を丸ごと与えたり、大きな塊で与えたりするのは、非常に危険です。犬は食べ物を飲み込める大きさであれば、丸呑みしてしまうことがあります。そうすると、喉に詰まって窒息するおそれがあります。
どんなに果肉が柔らかくても、必ず小さくカットしてから与えるようにしましょう。細かくカットすることで、消化もしやすくなります。
まとめ
春に旬を迎える果物の中には、いちご、メロン、キウイ、びわ、マンゴーなど、犬に食べさせてもいいものがあります。しかし、これらの果物を犬に与える際には、種や芯、皮を取り除かずに与えたり、大量に与えたり、大きなまま与えたりしないように注意しましょう。この記事を参考に、春が旬の果物を愛犬と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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