シニア犬の介護ってどんなことをするの?愛犬の老後に欠かせない5つのお世話を解説
シニア犬の特徴と老化のサイン
犬の寿命は人間よりもずっと短く、小型犬・中型犬は7歳頃、大型犬は5〜6歳頃からシニア期に入るといわれています。もちろん、年齢の進み方には個体差がありますが、少しずつ体の変化が現れ、これまでと同じようには動けなくなることが増えてきます。
シニア犬の老化のサインには、次のようなものがあります。
歩くスピードが遅くなる、散歩を嫌がる
若い頃は元気に走り回っていた犬でも、年を取ると筋力が衰えて足腰が弱くなります。階段を上るのをためらったり、散歩の途中で立ち止まることが増えたりしたら、無理のない運動を心がけることが大切です。
寝ている時間が増える
シニア期に入ると、活動時間が減り、1日の大半を寝て過ごすようになります。ただし、元気食欲が無く寝ている場合は、病気が隠れていることもあるので注意しましょう。
目が白く濁る(白内障の可能性)
目が白く濁ってきたら、白内障の初期症状かもしれません。進行すると視力が低下し、物にぶつかることが増えることもあります。
耳が遠くなる
呼びかけに反応しづらくなったり、音に対する反応が鈍くなったりしたら、聴力が低下している可能性があります。驚かせないように、そっと近づいて合図を送るようにすると安心させてあげられます。
食欲が落ちる、食べにくそうにする
老化とともに消化機能が衰えたり、歯や歯茎の状態が悪くなったりすることで、食べることが負担になることがあります。食事をふやかしたり、柔らかいフードを選んだりする工夫が必要です。
トイレの失敗が増える
排泄の間隔が短くなったり、我慢できなくなったりすることもあります。シニア犬用のトイレ環境を整えてあげると、犬も安心して過ごせます。
シニア犬の身の回りのお世話5選
シニア犬の生活を支えるために、飼い主ができるお世話はいくつかあります。ここでは、老化の影響を受けやすい「食事」「運動」「排泄」「寝床・生活環境」「健康管理」の5つのポイントについて詳しく解説していきます。
1.食事の管理 – 栄養バランスと食べやすさを工夫
シニア犬の体は、若い頃と比べて消化機能が衰え、筋肉も減りやすくなります。そのため、年齢に合った食事を選ぶことがとても大切です。
まず、フードはシニア犬向けの総合栄養食を選ぶのが基本です。高タンパク低脂肪のものや、関節の健康をサポートするグルコサミンやコンドロイチンが含まれたフードがおすすめです。また、消化を助けるために食物繊維や乳酸菌が配合されたものもあります。
食べにくそうにしている場合は、フードをふやかしたり、ウェットフードを混ぜたりして食感を調整しましょう。歯が弱くなった犬には、やわらかい手作り食も選択肢の一つです。
さらに、水分不足にならないように常に新鮮な水を用意することも忘れずに。スープを加えたり、水飲み場を増やしたりすると、自然と水分摂取量を増やせます。
2.運動とリハビリ – 無理なく体を動かす方法
シニア犬にとって、適度な運動はとても大切です。運動不足になると筋力が衰え、関節への負担が増えて動くのがますます大変になってしまいます。ただし、若い頃と同じペースで運動させるのは負担になるため、年齢や体力に合わせた方法を選びましょう。
散歩は短時間でこまめに行うのが理想です。長距離を歩くよりも、15分程度の散歩を1日2〜3回に分けた方が負担が少なくなります。
歩くスピードもゆっくりと、犬の様子を見ながら調整しましょう。寒い季節や足腰が弱くなっている場合は、無理に外に出ず、室内で軽く運動させるのも一つの方法です。
また、関節の負担を減らすリハビリとして、マッサージやストレッチを取り入れるのもおすすめです。前足や後ろ足を優しく伸ばしたり、筋肉をほぐすようにマッサージしたりすると、血行が良くなり体が動きやすくなります。
さらに、水中での運動(プールやお風呂での歩行)は関節への負担が少なく、リハビリにも最適です。無理のない範囲で体を動かし、愛犬の健康をサポートしていきましょう。
3.排泄のケア – トイレの工夫とおむつの活用
シニア犬になると、排泄のコントロールが難しくなることがあります。加齢による筋力の低下や神経の衰えが原因で、トイレに失敗したり、我慢できなくなったりすることが増えてきます。そんなときは、環境を整えて負担を減らすことが大切です。
まず、トイレの場所やサイズを見直すことが重要です。足腰が弱くなると、トイレまで移動するのが大変になるため、よく過ごす場所の近くにトイレを増やしてあげると安心です。また、従来のトイレが小さい場合は、少し広めのスペースを確保すると排泄しやすくなります。
足が滑りやすいと踏ん張れず、トイレの失敗が増えることもあるので、滑りにくいマットやシートを敷くのも効果的です。
さらに、夜間や長時間の外出時にはおむつを活用するのも一つの方法です。最初は嫌がる犬もいますが、サイズが合ったものを選び、慣れるまで短時間から試してみましょう。おむつを使う場合は、皮膚がかぶれないようにこまめに交換することも忘れずに。
愛犬の排泄の変化に気づいたら、決して叱らず、安心して排泄できる環境を整えてあげることが大切です。
4.寝床と生活環境の整備 – 快適なシニアライフのために
シニア犬が安心して過ごせるように、寝床や生活環境を見直すことも大切なお世話のひとつです。年齢を重ねると関節が弱くなったり、寒さや暑さに対する適応力が低下したりするため、できるだけ快適な空間を作ってあげましょう。
まず、寝床はふかふかのクッション性があるものを選びます。硬い床の上では関節に負担がかかるため、低反発のマットやシニア犬用のベッドを用意すると、体への負担を減らせます。また、床ずれを防ぐためにも、定期的に寝る向きを変えてあげるとよいでしょう。
室内の環境にも注意が必要です。フローリングは滑りやすく、転倒の原因になるため、カーペットや滑り止めマットを敷くと安全です。また、寒暖差が激しいと体調を崩しやすいので、冬は毛布やヒーターで温め、夏はエアコンやひんやりマットを活用して温度管理をしましょう。
さらに、生活動線をシンプルにすることもポイントです。老化によって視力が低下する犬も多いため、家具の配置を変えず、ぶつかりやすい場所にはクッションをつけるなど、安全対策をしておくと安心です。
5.定期的な健康チェックと動物病院の活用
シニア犬が元気に過ごすためには、定期的な健康チェックが欠かせません。犬は言葉を話せないため、飼い主が日頃から体調の変化に気づいてあげることが大切です。
まず、自宅でできる健康チェックとして、食欲・排泄・歩き方・毛並みなどを観察しましょう。「最近、水をたくさん飲むようになった」「歩き方がぎこちない」「食欲が落ちた」といった変化があれば、早めに対処することが重要です。特に、シニア犬に多い病気として、関節炎・腎臓病・心臓病・認知症などがあるため、気になる症状があれば獣医師に相談しましょう。
また、年に1〜2回の健康診断を受けることもおすすめです。血液検査やエコー検査を受けることで、病気の早期発見につながります。シニア期に入ったら、「異常が出てから病院に行く」のではなく、「予防のために定期的に診てもらう」という意識を持つことが大切です。
さらに、かかりつけの動物病院があれば、獣医師と相談しながら日々のケアを進めることができます。病院が苦手な犬も多いですが、普段から慣れさせておくと、いざというときも安心です。
まとめ
シニア犬の介護は、特別なことではなく、愛犬が快適に過ごせるように少しずつ生活を工夫することが大切です。
今回紹介した「食事」「運動」「排泄」「寝床・生活環境」「健康管理」の5つのお世話は、シニア犬の暮らしを支える基本となります。年齢を重ねるとできないことが増えていきますが、その分、飼い主がサポートすることで、愛犬は安心して楽しく暮らすことができます。
また、シニア期に入ったら病気の予防や早期発見も意識しましょう。小さな変化を見逃さず、無理のない範囲で健康管理を続けることが、長く元気でいるためのポイントです。
犬は、シニアになっても飼い主と過ごす時間が何よりの喜びです。老後の時間を穏やかで幸せなものにできるように、できる範囲でお世話をしていきましょう。
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