犬がいびきをかく原因

犬も人間のようにいびきをかくことがあります。

いびきをかいてしまう原因にはさまざまな要因があるかと思いますが、なかには注意すべき症状もあるかもしれません。

そこで今回は、犬がいびきをかく原因について解説します。予防法も合わせて解説しますので、愛犬のいびきが気になる場合は確認しておきましょう。

1.肥満

いびきは、寝ているときに鼻や口から空気が入って肺にたどり着くまでの、通り道のどこかが狭くなっていると発生します。鼻腔や気管などを空気が通るときに振動するのですが、狭いとその音が生じやすく、いびきとして周囲にまで聞こえます。

そのため、肥満になって体の様々なところに脂肪がついてしまうと、喉なども狭くなり、いびきが発生しやすくなります。実際、人間の場合も痩せている人に比べて太っている人の方がいびきをかきやすいとも言われています。

空気の通り道となっている気管が潰れてしまい、呼吸困難などが起こる「気管虚脱」も肥満が原因で起こることがめずらしくありません。

肥満が原因でいびきが起こる場合、愛犬の適正体重・適正体型を維持できるように、日頃から運動や食事管理をおこなうことで予防が可能です。

2.加齢

犬は年齢を重ねることでいびきをかきやすくなることがあります。

加齢によって筋力が低下すると、犬が自分自身の体を支えたりコントロールしたりすることが難しくなってきます。それは首や喉周辺の筋肉にも言えることで、筋肉が衰えてたるみ空気の通り道を邪魔してしまうことがあるのです。

また、年齢を重ねると、心臓病や腫瘍などいびきの要因となりうる病気にかかりやすくなることもあります。そのため、若い頃に比べて高齢犬の方がいびきをかく要素が増えていく、とされています。

3.病気

いびきの要因のひとつである「気管虚脱」は、前述したとおり肥満によって起こることもありますが、遺伝や体質によるものも少なくありません。

「気管虚脱」はチワワやポメラニアン、ヨークシャー・テリアなどの小型犬(トイ種)や、ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、パグ、シー・ズーというような短頭種の発症例が多いとされています。症状が軽い場合は経過観察となることが多いものですが、重度の場合は外科手術をおこなうこともあります。

また、短頭種は上顎の奥にある軟口蓋が垂れ下がった状態の「軟口蓋過長症」や、鼻腔内が狭い「鼻腔狭窄」などを先天的に抱えていることがあります。このような短頭種特有の病気によって、いびきや呼吸不全などを起こすことを「短頭種気道症候群」と呼びます。

呼吸困難の状態が続くと酸素不足になって失神したり、最悪の場合は命を落としてしまうこともあるので、獣医師と相談して適切な対応をしなければなりません。

また、風邪などの感染症やアレルギーによって、喉や鼻腔が腫れたり炎症を起こしたりしているときも、いびきをかくことがあります。鼻水が出ていたり咳をしていたりする場合は、それが原因で空気の通り道が狭められていることが考えられるので、症状軽減のために動物病院を受診するようにしましょう。

犬がいびきをかくときに注意すべき症状

では、犬はいびきをかいている場合、飼い主として注意すべき症状とはどのようなものなのでしょうか。

いびきが酷くなっていく

犬が軽いいびきをかくことは、決してめずらしいことでなく、必ずしも重篤な症状につながるわけでもありません。

しかし、いびきは身体的トラブルや病気のサインにもなることなので、いびきをかいていることに気がついたら、日々寝ている様子をしっかりと観察するようにしてください。

突然激しいいびきをかくようになったり、日に日にいびきがひどくなったりする場合は一度動物病院で相談するようにしてください。また、それまでのいびきと変わったり、音や速さに変化があったりしたときも注意が必要です。

いびきが悪化していくとき、病気が進行している可能性もあります。そのため、長い期間放置していると、いつの間にか呼吸困難を起こすほど悪化してしまっていることもあるので、手遅れになる前にかかりつけ医に相談してください。

また、いびきをかいていた犬が突然静かになり、少しした後にまた大きないびきを始める…という様子が見られたら「睡眠時無呼吸症候群」に陥っている可能性もあります。人間ほど多くは見られないものですが、気になる様子があれば動画などを撮影して獣医師に見せるといいでしょう。

起きているときも鼻息や呼吸に異変がある

いびきをかいているだけでなく、起きているときにも犬の呼吸の様子がおかしいと感じたら、何らかの病気や不調を抱えている可能性が高いでしょう。

ブヒブヒというような鼻息をしたり、呼吸が荒かったりといった様子が見られる場合、呼吸器官に異常が起きているのかもしれません。こうしたとき、軽度の呼吸困難に陥っていることもあるので、少しでもおかしいと感じたら、すぐに動物病院で相談してください。

いびき以外にも気になることがある

鼻水が出ていたり体を頻繁に搔いていたり、食欲がなくなったりといびき以外にも気になる症状が出てきたときは、病気が原因でいびきをかいていることが考えられます。

風邪やアレルギー、呼吸器不全、心臓病、腫瘍などいびきの症状が出る疾患は多数あります。いびきだけで病気を診断することはできませんが、日頃深く接している飼い主さんから異変を感じることがあれば、まずは動物病院を受診することをおすすめします。

まとめ

愛犬が気持ちよさそうに眠り、いびきをかいていると思わず笑ってしまったり、ほほえましい気持ちになったりすることもあるでしょう。

しかし、いびきをかいているとき、犬の体に何らかの異変が起きている可能性もあるので、少しでも気になることがあれば動物病院で相談してみてください。


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情報提供元: わんちゃんホンポ
記事名:「 犬がいびきをかく『3つの原因』予防法はある?注意すべき症状まで解説