- 週間ランキング
②1cm幅の縦ボーダーの服
③4cm幅の横ボーダーの服
④幅の太さがランダムなボーダーの服
⑤水玉模様の服
⑥無地の服
その結果、わんこは④〜⑥の服を着た人に比べ、①〜③の服を着た人に対して強い反応、すなわち服従しようとする態度や不安で落ち着かないようすを見せたと言います。つまりわんこはボーダーの服を見て、苦手意識やストレスを感じたということです。
ちなみにわんこたちが特に強い反応を示したのは、③の幅が広めのボーダー柄の服だったそう。実験者は論文を「犬と仲良くなりたいならボーダーの服は避けるべき」と締めくくっています。
わんこが人間の洋服の柄を見分けていることがわかったのはもちろん、特定の柄を苦手と感じていることが判明した、とても興味深い実験結果です。
では、なぜわんこは「しましま模様」を苦手と感じるのでしょうか。実は上記の実験は「犬も自然の警告サインに反応するのか」を調べる目的で実施されていました。
そう、自然界における「しましま模様」は危険を知らせるサインだとされており、わんこもそれに反応したと考えられているのです。自然界における警告サインとして最も有名かつ代表的なのが、ミツバチのお腹のしましま模様です。
特に黄色と黒の組み合わせは警告色とも呼ばれますが、その黄色と黒をしましまにすることで「私に近づくと怪我するぞ!」を強くアピールしているのです。これらの効果を利用して、人間社会でも立ち入り禁止区域を示すためにトラテープが使われたりします。
他にも毒ヘビや毒カエル、スカンクのしっぽなど、有毒あるいは危険な生物はしばしばボーダー柄をまとっています。わんこがしましま模様を苦手と感じるのは、本能的に「有害」「有毒」と危険を察知しているからなのかもしれません。
いかがでしたでしょうか?「どうしよう!持ってる服がボーダーばっかり!」と焦ってしまった人もいるかもしれませんが、落ち着いて。今回ご紹介したのはあくまで一般論であり、感じ方はわんこの性格や生い立ちによってそれぞれです。
またすでに信頼関係が出来上がっている場合には、洋服の柄で感じ方が左右されることもないでしょう。これまで一緒に暮らしてきて、愛犬があなたや行き交う人の洋服の柄に反応したことがないのであれば、ボーダーだからといって過剰に気にする必要はありません。あくまで参考程度に頭の中に留めておいてもらえれば大丈夫ですよ。
ただ、保護犬を迎えたくて保護施設に行く場合や、初対面の犬と仲良くなりたい場合にはボーダー柄は避けた方が無難かもしれませんね。