犬がティッシュで遊んでしまう3つの心理 誤って食べてしまったときの危険性や対策とは
1.不規則な動きが気になる
犬の視力はあまりよくないと思われていますが、動いているものを目で捉える動体視力はとても優れています。そのため、動いているものに興味を持ちやすく、動きがあるとつい目で追ってしまうという習性があります。
ティッシュはとても軽く柔らかで、かすかな風があるだけでも、ふわふわ、ひらひらと簡単に動きます。そのように不規則に動くものは、特に犬の興味・関心を引きます。
また、犬は興味を持ったものを確認するために、口に入れる習性があります。そしてビリビリに破いたり、散らかしたりして遊んでしまうのです。ただ、そうした遊びの中でティッシュを食べてしまうことも多いので、注意しなければなりません。
犬がティッシュに執着しないように、ティッシュで遊ばせたり犬が届く場所にティッシュを置いたりしないようにしましょう。
興味を持っているからといって、一度遊ばせてしまうと、犬は「遊んでいいおもちゃ」だと勘違いしてしまうことがあるので、できるだけ犬から遠ざけておきましょう。
2.ストレスや不安を感じている
犬がティッシュで遊ぶのは、ストレスによるいたずらや、不安を解消するための行動であることが考えられます。
ティッシュは柔らかく丸まって噛み心地がよいだけでなく、引き裂いてバラバラにすることもできます。これらは犬が持つ狩猟本能を刺激する要素となり、こうした行動を取ることでストレスが軽減されることがあるのです。
また、飼い主さんの気を引くために、ティッシュで遊ぶ犬もいます。犬がティッシュで遊んだり散らかしたりしていると、「だめでしょ!」などと言いながら犬の近くに寄っていったり、かまったりしてしまう飼い主さんは多くいます。
退屈や寂しさを感じている犬は、多少怒られてでも飼い主さんにかまって欲しいと思っているので、それを求めてわざとティッシュで遊ぶことがあります。
留守番時間が長く寂しい思いをさせていたり、散歩や遊びの時間があまり確保できていなかったりする場合は、コミュニケーションやスキンシップを意識的におこないましょう。
ストレスや不安、飼い主さんの気を引くためにわざとティッシュで遊んでいる場合は、他のことで満たされれば自然とこうした行動を取らなくなります。
3.気になるにおいがする
犬がティッシュに興味を持ちやすい理由のひとつが、ティッシュに気になるにおいがついているということです。
気になるにおいがするものを口に入れたり、自分のものにしようとしたりするのは、動物としてごく自然な行動です。
ティッシュは食べものを食べたあとの口元や指先を拭いたり、テーブルにこぼれた飲みものを拭き取ったりといった使い方をする人がたくさんいます。そのため、犬が強い興味を持つにおいがついていることが多いのです。
また、ティッシュそのものに甘い香料が含まれているものもあるでしょう。
においがついたティッシュに犬が執着したり、食べたりしてしまわないようにするためには、使い終わったティッシュはすぐに捨てることが大切です。
テーブルの上に置きっぱなしにしたり、犬が簡単に漁れるようなごみ箱に捨てたりせずに、犬が取れないような場所にきちんと処理するようにしましょう。
犬がティッシュを食べる危険性
一般的なティッシュの原材料はパルプで、「セルロース」という繊維素材で作られています。セルロース自体は不溶性で、破れにくいように繊維同士を樹脂状のもので接着しています。毒性はないため、口に入れても特に問題はありませんが、飲み込んでしまっても胃腸で溶けずに消化不良を起こします。
少量であれば、うんちと一緒に排泄されることがほとんどですが、ギュッと固まってしまうと腸閉塞などを起こす可能性があります。また、喉や気管に張り付いて窒息してしまうというトラブルも起こりえます。
「水に流せるティッシュ」の場合も、原料や繊維は一般的なティッシュと変わりません。ただし、繊維がほぐれて細かくなりやすいようなつくりになっているので、飲み込んだときにやや詰まりにくい可能性はあります。
いずれの場合も、たくさん飲み込んでしまえば愛犬の胃腸に負担をかけたり、詰まって重篤な症状を引き起こしたりすることが考えられます。
万が一愛犬が大量のティッシュを口にしたり、飲み込んだはずのティッシュがうんちと一緒に出てこなかったりした場合は、獣医師に相談してください。
まとめ
多くの家庭で使用されるティッシュは、形状や使い方など様々な点から犬の興味をひきやすいものです。また、危険性の高さも感じにくいもののため、犬がいる空間でも気軽に置かれていたり使われていたりすると思います。
しかし、ティッシュの誤飲がくり返されると、思っている以上に重大なトラブルを引き起こすこともあります。
犬がティッシュを誤飲することのないように、安全な生活環境を整えてあげましょう。
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