犬と安全に楽しめる『室内での遊び方』5選 いつもと違う方法で刺激を与えてみよう
外に出られなくても室内で安全に遊ばせましょう
犬も人と同じで、できるだけ運動をして筋肉の維持・強化で基礎代謝の向上を図ったり、さまざまな刺激を受けることで脳を活性化し、老化などによる認知機能の低下を防ぐことが、長く生活の質(QOL)を保つことにつながります。
健康な犬の場合、毎日の散歩や休日を利用してのドッグランなどでの遊びを通して、必要な運動量を確保し、多くの刺激を受けています。しかし悪天候や老化、療養などの理由で外に出られない場合、そのまま家の中で静かに過ごしているだけということはないでしょうか。
散歩やドッグランほどではなくても、工夫次第では室内でも適度な運動をしたり、一緒に楽しく遊ぶことができます。また普段とは異なる刺激になるため、愛犬の隠れた才能を開花させられるかもしれません。
犬が楽しむ要素は「五感を使って探す、追う、捕まえる、振り回す、噛む」といった狩猟本能への刺激です。シニア犬や療養中でも無理のない範囲で刺激を楽しめれば、QOLの向上やメンタルケアに役立つでしょう。
犬と安全に楽しめる「室内での遊び方」
ではここからは、犬と安全に楽しめる「室内での遊び方」について具体的に解説します。急な雨天で散歩に行けなくなってしまった場合などにお役立てください。
1.引っ張りっこ
狭い場所でも安全かつ手軽にできる遊びが「引っ張りっこ」です。
細長いおもちゃの端を噛ませ、反対側の端を飼い主さんが掴んで引っ張りあいっこをします。ロープ状のおもちゃや長いぬいぐるみの他、太めのロープの両端に結び目を作った手作りのおもちゃでも遊べます。
切れたり付属品が取れて誤飲しないよう、丈夫なおもちゃを選びましょう。また綱引きのような動きだけではなく、おもちゃを左右に振ることで獲物を捕まえる様子を再現すると、愛犬は喜ぶはずです。
2.取ってこい
狩りの際に、仕留めた水鳥などの獲物を回収する役割を担っていた、レトリーバーのような犬種に特に最適な遊びです。ボールやぬいぐるみなどのおもちゃを投げ、それを取ってこさせます。
最初は紐のついたおもちゃを使ったり、愛犬にリードを付けた状態で遊び、上手に誘導してルールを教えましょう。
愛犬が口からおもちゃを離したタイミングですぐに「ハナセ」と聞かせることで、咥えているものを離すトレーニングもできます。
3.宝探し
宝探しは、愛犬の大好きなおやつやおもちゃを隠し、愛犬に見つけさせるゲームです。
最初は飼い主さんの両手のどちらか一方におやつを隠し、どちらに入っているかを当てたら食べられるというルールで始めると分かりやすいでしょう。上手にできるようになったら、徐々に複数の箱やカップなどを使って難易度を上げていきます。
また、飼い主さんが隠れて「オイデ」の掛け声で探させる「かくれんぼ」も良いでしょう。
他にも、ノーズワーク用のおもちゃを使い、ポケットなどに隠したおやつをニオイで見つけさせたり、工夫しないと中のおやつを食べられない知育玩具などもおすすめです。遊び方がわかれば、留守番中にひとり遊びできます。
4.簡易アジリティ
アジリティは、障害物競走のようなドッグスポーツです。本格的な競技は専門的な用具と難しい動きが要求されますが、家にあるものを利用すれば、簡易的なアジリティを室内で行うことができます。
例えば、ロール状に丸めたバスタオルを複数床に並べてハードルに見立てまたがせる、ダンボールで作ったり飼い主さん自身が四つん這いになって作ったトンネルをくぐり抜けさせる、椅子や重ねた本などをスラロームに見立てて床に並べ避けながら通り抜けさせるなどです。
ルールを覚えて慣れてきたら、少しずつレベルアップしていきましょう。
5.トリックトレーニング
トリックとは、「芸」のことです。つまり、芸を教えるゲームです。
入門編としては、「オテ」「ハイタッチ」「ターン」などが入りやすいです。おやつを上手に使って誘導し、指示語と動作を結びつけて覚えさせます。
ご褒美で達成感を得るため、犬はやる気を出します。
安全に室内遊びをするためのポイント
外と違って、室内は家具や柱、壁などの障害物が多く、床もフローリングの場合は滑りやすくて危険な要素が多いです。室内遊びをする前には、誤飲を予防するためのおもちゃの点検だけではなく、必ず周囲の安全性も確保しましょう。
動かせる家具などは手片付け、広いスペースを確保します。動かせない家具などで角がある場合は、クッションなどでカバーしておきましょう。またフローリングなどの滑りやすい床は、普段からカーペット、マットなどを敷いておきましょう。
おやつを使った遊びでは、おやつのあげ過ぎに気をつけてください。1度にたくさん食べさせるのではなく、小分けにして少しずつあげます。また1日の総カロリー量がオーバーしないように、おやつをあげた分は主食の量でコントロールしましょう。
なお、犬は飽きやすいので、ひとつの遊びは10分程度にし、間に休憩を挟みながら、いくつかの遊びをトータルで30分から1時間程度行うようにすることをおすすめします。愛犬が楽しくて興奮しすぎる場合は、時間に関係なく一旦中断し、クールダウンさせましょう。
咬み癖がつかないように、遊ぶ時は飼い主さんの手や足を獲物代わりにせず、必ずおもちゃを使いましょう。愛犬の安全はもちろんですが、飼い主さんも安全に遊べることが肝心です。
まとめ
愛犬と飼い主さんが一緒に遊ぶことで、自然とお互いに愛情が育まれ、信頼関係も深まります。
また体を動かしたり頭や五感を使うことで、愛犬は健康を維持し、ストレスを発散させられます。遊びはしつけにも役に立ちます。
外に出られない状況でも、室内で安全に愛犬を遊ばせましょう。ストレスが発散できるだけでなく、いつもとは違う刺激を受けることで、今まで気づかなかった隠れた才能を開花させることができるかもしれませんよ。
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