トリマー講師をやっていて見つけた!犬の扱いが上手な人の特徴
️犬はエスパー?
学校で働いていると同じ犬でも上手に扱える学生・そうでない学生という違いをよく目にします。
1年生と2年生であれば勉強した技術の差ということになるのでしょうが、入学したばかりの学生同士でも、もっと言えば初回の犬を扱う授業からでもこの差は現れます。
一見どちらの学生も勉強した通りの同じ犬の持ち方・触り方をしている様に見えるのですが、犬のリアクションは本当に同じ犬?という程にガラリと違います。
犬には我々では一目見ただけではわからない「何か」をパッと判断できてしまう、エスパーのような特殊能力があるのかもしれません。
ただそういった犬の扱いが上手な学生と話をしたり、普段の生活を観察しているといくつか共通点が浮かび上がってきたので、それらを紹介したいと思います。
️犬の扱いが上手な人の共通点
小さい頃から色々な犬と触れ合っている
トリマーを目指す学生達なので全員犬は大好きなのですが、中には今まで犬を飼った事がないという人も多くいます。
そういった人の場合、犬に対して可愛いという気持ちは持っていたとしても、同時に「噛まれるんじゃないか?」という恐怖心を持ってしまっていたり、「強く持つと怪我をさせてしまうかも?」という不安でしっかり犬を触れなかったりします。
日常生活でみなさんも経験があると思いますが、誰か1人の強すぎる緊張や不安はまわりに伝染してしまいます。
自分が髪を切ってもらう場面に置き換えてみても、担当してくれる美容師さんがあまりに緊張しているとこちらも身構えてしまうし、最悪の場合担当を変更して貰いたくなると思います。
犬も同じ、いやそれ以上にエスパーのような感受性の鋭さなので、こちらが怖がっていれば犬もこちらを必要以上に怖がってしまい、酷い時はパニックを起こさせてしまいます。
その点犬と多く触れ合ってきている学生だと、初めての学生より犬への恐怖心や、触ることへの不安が少ないので、犬を落ち着かせやすいのだと思います。我々はこれを「犬慣れ」と呼んでいます。
観察眼が鋭い
学校ではトリミングを指導する時、まず口頭で説明をしながら実際に先生が作業する姿を見せます。扱いが上手な学生はその時の先生の犬や道具の持ち方・立ち位置・姿勢など細かいポイントまで捉えていて、それを即座に真似することができます。
また担当する犬のこともよく観れているため、「このやり方だと犬が痛そうにしているから、違うやり方をしてみよう」「暑そうだから、ドライヤーを冷たくしてあげよう」など、その犬に合わせて細かく対応を変えることができるので、犬にかけるストレスを抑えつつスムーズに作業を進められます。
リーダーシップをとれる
トリミングをするに当たってはどんな犬でも不安な気持ちを抱えています。そんな時にトリマーの方も、やり方や手順が曖昧で自分の行動に自信が持てないでいると、犬の不安を増長させてしまいます。
犬の方が次に自分が何をされるのか、不安でどうしていればいいかわからないはずなので、トリミング中はトリマーが犬をしっかりとリードしてあげなければいけません。
自分の力を過信する事はよくありませんが、「自分なんて・・。」と自己否定をしてしまうよりかは、ある程度自信家の人の方が、トリミングをするに当たってはいい関係性を築けている気がします。
よく笑う
言葉の分からない人間の赤ちゃんでも、こちらが笑って接すると向こうも自然と笑ってくれる様に、人の笑顔には周りを安心させる力があります。
犬に対してもその効果は絶大で、犬に対して笑顔で話しかけながらトリミングをしている人の方が作業の進みが早く、犬もリラックスしている様に見受けられます。
またトリマーは接客業なので、笑顔で周りと接することで飼い主さんにも安心感を持ってもらえる、犬の扱いだけじゃなくトリマーにとって大事な能力だと思います。
️最初から上手じゃなくても大丈夫!
以上が僕なりに分析した上手な人の共通点です。
しかしこれらは最初から備わっているとメリットになるだけであって、これがないとトリマーを目指してはいけないというような必須スキルではありません。
学校に通っていれば自然とたくさんの犬と触れ合えるし、しっかり勉強・復習・研究を繰り返せばいきなりはできなくても徐々に技術は身につきます。技術が身につけば自信もつくし、心に余裕ができれば自然と笑顔も増えます。
犬は心の優しいエスパーです。こちらが一生懸命努力していれば、どんな犬もそれに応えて一生懸命頑張ってくれます。
自分は不器用だから、苦手だからと諦めず、また言うことを中々聞いてくれない犬に対しても、この犬はいい子じゃないからなどと諦める事なく、真摯に向き合う事を忘れないようにしましょう。
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