犬が甘えながら『唸る』のはなぜ?その心理と飼い主がすべき適切な対応「唸る=怒るじゃないの?」「叱るべき?」
犬が甘えながら唸る心理
犬が唸る理由といえば威嚇や攻撃のためだと思われがちですが、実は甘えている場合もあります。甘えながら唸る際にも、犬から何らかのメッセージが込められていると考えてみてください。
叱るのではなく、犬が「唸る」その理由を知る事が大切です。犬の唸り声に適切に対応するために、まずはなぜ犬が甘えながら唸るのか、その心理を確かめていきましょう。
1.テンションが上がっている
おもちゃを取り合ったり、ロープの引っ張りごっこをしたりしながら遊んでいる最中に、犬が「ウーウー」と唸ることってありますよね。そんな時、「あれ?怒っているのかな?」と気になってしまうかと思います。
犬はテンションが上がると唸ることが多いですが、警戒心が高まっている以外にも、このように楽しくて興奮している際にも起こります。口におもちゃなど何かくわえているときこそ、犬が唸り声を上げやすい場面ですね。
この場合は、興奮の高まりに伴って唸り声も大きくなるのが特徴です。犬の唸り声が大きくなると噛まれる可能性があるので、不用意に興奮させないよう注意してください。
2.気持ちがいい
犬をマッサージしたり、喜ぶポイントを撫でたりしている最中にも「ウー」と唸ることがあるかと思います。犬がリラックスしながら低い声で「ウー」と唸るのは、「気持ちいい〜」と感じているのでしょう。
人間も凝っているツボをマッサージされると、思わず声が漏れてしまいますよね。まさに犬もそれと同じ状態です。おそらく、飼い主さんにべったり甘えているその時間にも満足しているはずです。その気持ちが「ウー」という声に表れています。
中には、「そこは触らないで!」と訴える意味で唸っている場合もあります。唸り声のトーンや犬の様子をよく見ながら、体に触れるようにしましょう。
3.おねだりしている
飼い主さんにくっついている時に「ウー」と唸ったり、甘噛みしながら唸る犬もいます。これは甘えながら「ここを撫でて」「遊んで欲しい」「何かおやつちょうだい」などと、何かおねだりをしている可能性が高いです。
これは以前、唸った時にいいことが起きたことを覚えているのかもしれません。「唸ればいいことがある」と犬が学習してしまうと、何度も繰り返してしまいます。
犬の要求に応じてしまうとエスカレートをしてしまい、次第に唸り声も大きくなり、やがて吠えたり噛み付いたり…というような問題行動にもつながってしまうことも起こり得ます。
『犬の要求に応えるのはしつけ上よくないことである』とぜひ覚えておいてください。
犬に唸るときの適切な対応
いくら甘えているとはいえ、「犬が唸る行為は叱るべきなのでは?」と考える場合もあるかと思います。しかし、犬が唸るのを叱ると、実は事態が悪化する恐れがあるのです。
犬は唸ることで何かしらのメッセージを伝えようとしている場合があります。その行為を飼い主に叱られることで、「もういい!」と犬はイライラしてしまい、最悪の場合は噛み付くようになります。
飼い主がすべき対応は、犬が唸り始めたら、それ以上興奮させないことです。手で触れている時は噛みつかれる危険もあるので、すぐに離しましょう。
興奮する前に「おすわり」や「ふせ」といったコマンドに従わせるようにすると、エスカレートする前に落ち着かせることができます。そして、なぜ犬が唸るのか、本当の理由をしっかり探ってあげましょう。
もしかすると、ケガや病気などの痛みを感じているかもしれません。触れている場所が、本当は犬にとって嫌な部位である可能性もゼロではありません。
そのような可能性も含めながら、まずは犬の健康状態を確かめてください。そして、犬には「唸ってもいい事は起きない」と少しづつ学習させましょう。
まとめ
犬が甘えながら唸る心理はさまざまですが、いずれにしても興奮状態にさせないように適切な対応を取りたいですね。
犬の気持ちをしっかりと読み取りながら、唸る必要がないことを理解できるように、日常的にしつけを重ねていきましょう。
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