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Xユーザー「たいら かける」さんが投稿した一枚の写真。そこに写っているのは、昔懐かしい雰囲気を漂わせる大衆食堂の、閉店後の様子です。
壁に貼られているメニューや、著名人のサイン色紙、ブラウン管テレビなどが目を引きますが……実はこの大衆食堂、たいらさんがCGで作ったものなんです。リアルすぎる……!
たいらさんは、2021年12月ごろからCGソフト「Blender」を用いて画像や動画の創作活動を開始。既視感のある日常風景や空間に存在する、何とも言えぬ不気味さをテーマにした作品を多数手がけています。
大衆食堂については、元々活気のあるイメージを持っていた、というたいらさん。そこで、閉店後の店内にお客さんがいない設定にすることで、より自身の作風に沿った、冷たい静寂な空間を表現できるのではないかと考え、作品のモチーフにすることを決めました。
蛍光灯の並びや天井のつなぎ目、テーブルの配置などから自然と視線が中心に集中するようにしたり、奥の厨房の明かりをつけることで、まだ店主が在店しているように見せる演出など、想像力を掻き立てられるような仕掛けも、作品の見どころのひとつ。
また、普段から営業しているように見えるよう、床に足跡のような汚れや、夏祭りの張り紙などを追加。さらに16種類のサインや、84種類のメニューも、用紙の色やデザインを変え、多くあるように見せるなど、細部に至るまでこだわりが詰まっています。
こうして完成した作品には、「これCGなの?」といった驚きの声のほか、「この食堂、知らないのに知ってる」「染み込んだ油っぽい匂いまでしてきそう」と、錯覚を覚える方も続々。大きな反響が寄せられています。
「正直ここまで沢山の人に見ていただけるとは思っていなかった」と、たいらさん。これだけの完成度を誇りながらも、「まだまだ未熟な点が多々ございますので、今後も慢心せず、より良い3DCG制作が出来るように改善に努めていけたらなと思っております」と謙虚にコメントをしていました。
なお、後日には店内の様子を映した動画も公開。こちらはまるで実際に店の中を眺めているかのような、臨場感をたっぷり味わえる仕上がりになっています。
<記事化協力>
たいら かけるさん(@taira__kakeru)
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024013102.html