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最近詐欺の広告やスパムがSNSを中心に流行しており、我々もその都度お伝えしてきました。今回もその手の広告かと思いますが、注目したいのは「X」のプロモーション広告ででてきているという点です。
これまでFacebookやInstagramに掲載された「詐欺広告」を紹介してきましたが、Xで見たのは初。注意喚起を目的に紹介していきます。
本日たまたま発見(発見日時:2023年10月30日11時05分)したのが、「なぜご飯を食べられないのですか?」というプロモーション広告。Xのタイムラインで流れてきました。なお、次から掲載する画像には「広告」表記が記されていません。投稿を直接ひらき、あとから記事用に撮影したためです。
どうやらこの広告は、日本人をターゲットに出稿しているらしく、引用ポストを見てみるとやはり日本人の方が複数反応。中には注意喚起をしている方も確認できました。
さて、この広告。一見すると、海外でご飯を食べられない人を助けるボランティア広告なのかな……?と思うかもしれません。しかし、ここで今回紹介する以上はそんなことはありません。
誤ってこの広告をクリックすると……でました!ワンクリック詐欺のようなページ。
しかも恐ろしいことに、このページに遷移すると「カーソル」が奪われ、操作ができなくなります。ある意味「ブラクラ」に近いものではありますが、問題はそれだけではありません。
運良く、カーソルを表示させ、抜け出したと思いきや、「OK」ボタンを押すとまた新たな同じ画面が表示。つまり永久ループします。
そして、問題の「電話番号」の表示の箇所は押しても何も起きません。(何も起きていないように見せかけているだけかもしれないが)
さて、このページですが、スマホでアクセスするともっとヤバ目な問題が発生します。
同じようにページが開いた後、なんとブラウザではなくスマホ(今回検証したのはiPhone)から女性の音声が流れてきます。
音声を聞くと……
「このPCはウイルスに感染しており、Facebookなどの情報をハッカーに送信します。そうされたくなければ、マイクロソフトサポートセンターにご連絡ください。この画面を閉じたら、セキュリティセンターにデータが送信され、パソコンを無効にします……(要約)」
などのメッセージが永久ループ。なかなかその音声をやめさせることができません。
ある意味「ブラクラ」よりも厄介で、非常にうっとおしい詐欺広告です。
この「詐欺広告」の目的はおそらく「電話」をさせることですが、幸い私の端末では電話をかけるようなことはありませんでした。これは「ブラウザ」が事前に問題を回避したのか、それとも単純にうまく設定できておらず動かないだけなのかわからない。
何れにせよこの手の広告は今後も増えていくので絶対にアクセスしないでほしい。
(おたくま経済新聞・ネット詐欺調査担当:たまちゃん)