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ネットでよく議論されている「家でクリームシチューを食べるときはパンかごはんか論争」。シチュー自体が洋食ということもあり「絶対にパン」と言う人がいる一方で、「え、ごはんと食べるけど」という声もあり、毎回決着がつかないままとなっています。
そんな論争に終止符が打たれる調査結果が、ハウス食品より発表されました。結果は「ごはん派」が66.4%で、「パン派」21.5%。ごはん派がパン派を上回る結果となっています。
「北海道シチュー」や「シチューミクス」などを販売するハウス食品では、クリームシチューを食べる10代から60代を対象に、2023年2月1日から2月7日にかけて「クリームシチューの食べかた」に関する全国調査を実施。都道府県ごとに男女180人ずつの合計8460人を対象に行われました。
「家でクリームシチューと一緒に食べる主食」について聞いた質問では、先述のとおり「ごはん派」が66.4%で、「パン派」の21.5%を大きく上回りました。その他は、「シチューだけ」が10.7%、「その他」が1.4%という結果です。
さらに「ごはん派」と答えた5617人に、クリームシチューとごはんをわけて食べるか、かけて食べるかの「わけかけ論争」について尋ねたところ、「わける派」が68%で、「かける派」が32%という結果に。
「わけかけ論争」を年代別でみてみると、10代では「わける派」が48.7%、20代が55.7%、30代が65%、40代が71.3%、50代が76%、60代に至っては87%と、年代が高くなるにつれて「わける派」が多いことがわかりました。
次に、都道府県別に見てみると、「わける県」第1位は鳥取県の80.2%。次いで島根県の79.5%、富山県78.9%、滋賀県77.8%、奈良県77.6%、愛知県77.3%、福岡県76.6%、愛媛県76.4%と、上位に西日本勢が多くランクインしています。
一方でクリームシチューをごはんに「かける県」第1位は沖縄県の61.7%。6割もの人が「かける派」と回答しています。これは、沖縄県ではタコライスなどの混ぜて食べる「ワンディッシュ」の食文化が定着していることが理由ではないかと予想されます。
「かける派」は1位の沖縄県を除くと、2位が青森県49.6%、3位が東京都48.5%と、東日本が上位を占めています。
「わける派」からは、「シチューそのものを味わいたい」、「分けると他のおかずも楽しめる」といった意見が。「かける派」からは、「一緒に食べた方がおいしい」、「かけて食べる方が、洗い物が減る」、「かけた方が手早く食べられる」などの声が届いています。
また、クリームシチューと一緒に食べる主食が「ごはん派」か「パン派」かについてを都道府県別で見てみると、「ごはん派」は新潟県が80%、富山県が78.9%、岩手県が77.2%と、米どころが上位に並んでいます。
一方で「パン派」の上位は、東京都、神奈川県、大阪府、京都府などの都市部であることがわかります。
この調査結果について、統計ジャーナリストである久保哲朗さんは、クリームシチューの「わけかけ論争」は、各都道府県の食文化の違いが影響しているのではないかとコメントしています。
西日本に比べて冬の季節が寒い「かける派」の東日本。保存食を食べる習慣から、濃い味の文化が根付いており、漬物や干物をごはんと一緒に食べるように、クリームシチューもごはんにかけるのではないかとのこと。これは、カレールウの消費量や牛丼店舗数の上位に東日本の県が多いことからも推察されるそうです。
また、都市部において「ごはん派」よりも「パン派」が多いのは、「パンと一緒に食べる方が新しくハイカラな食べかたである」という意識があるからではないかと予想しています。
情報提供:ハウス食品グループ本社株式会社