「筋肉くまパン」や「イラストパン」といった作品で知られるブレッドアーティストの「Ran」さんが、X(Twitter)で新作を公開しました。

 モチーフとなっているのは、誰もが知っているアニメヒーロー「アンパンマン」ですが、逆さの顔から生えるようにして伸びる4つの胴体が何ともシュール。加えて、切ると現れるにっこり笑顔が、最後には「力が出ない」やられ顔になってしまうといった仕掛けも。実にユニークな作品です。

 その見た目から「量産型アンパンマン」と称された本作。聞くとなんでも、「切るとアンパンマンがどんどん量産されていく光景が急に頭に浮かび、実際に作らずにはいられなくなった」のがきっかけなのだとか。なんという発想力……!

 Ranさんの作品と言えば、金太郎飴のようにパンの断面に絵が現れる物と、キャラクターや動物の姿を模した立体的なものが主ですが、今回のアンパンマンはその合わせ技。簡単に作れるものではないことは、素人目で見ても明らかです。

 そんなパンづくりの中で、Ranさんが特にこだわったと語るのは切る前の姿。アンパンマンたちがきちんと整理して待機するように、胴体の大きさ、手の角度などが4体とも均一になるよう作られています。

 カットされたアンパンマンの姿は、まるで人形のような出来栄え。切る前と切った後で二度楽しめる仕掛けには「まず、切る前の姿があまりにも愛らしかったので、しばらく眺めて堪能しました。切った後は想像よりもとろ~んとしたアンパンマンの表情に笑いました」と、Ranさん自身も満足の行く出来栄えとなったようです。

 もちろん、本作はパンですので、実際に食べることも可能。そのお味について感想を聞くと、「あんこが無かったのでクリームチーズをのせて食べました(笑)」とおいしくいただいた模様。きっと本家アンパンマンのような、優しい味がしたに違いありません。

<記事化協力>
Ran (パンの人)さん(@konel_bread)

(山口弘剛)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 量産型アンパンマン!?仕掛けがいっぱいのブレッドアートにほっこり