飲食店の広報さんに「おすすめちょい足し」や「アレンジした食べ方」を聞いて実食してみる、不定期連載「広報さんに聞いたアレンジレシピ」。3回目の今回は「三田製麺所」です。

【「広報さんに聞いたアレンジレシピ」シリーズとは】
自社商品について365日考えているであろう、飲食店の各社広報さん。恐らく日常でもそれなりの回数食べているはず。となると「アレンジ」したり、「ちょい足し」したりして、勝手に研究したくなるのが人というもの。
そこでこのシリーズでは各社広報さん(PR担当者など)に直接聞いてみた、「自社メニューのおすすめちょい足し」や「アレンジした食べ方」を実際にためして紹介していきます。
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 今回協力いただいたのは、三田製麺所の広報担当者。教えてもらったのは、「いろいろな味変を楽しめるちょっとしたテクニック」や「唐揚げを特製の濃厚なつけ汁にディップする食べ方」、さらに「オススメのちょい足しシメご飯」など。

 「唐揚げをつけ汁にディップって、チーズフォンデュならぬ濃厚豚骨魚介フォンデュってことか……?」。想像しただけでワクワクしてきた記者。教えてもらった瞬間、お店に行きたくてウズウズしていました。

 実食当日、胸の高鳴りを感じながらお店に到着。「唐揚げつけ麺」(税込1230円)の食券を購入して店員に渡し、料理が運ばれて来るのをただ大人しく待ちます。トゥクン……。

 ちなみに三田製麺所は並盛・中盛・大盛が同一料金という、記者のような大盛大好き人間にはありがたい料金設定のお店。ということで、当然大盛を選択しています。

■ まずは何も付けずに麺だけで楽しむ

 少しすると運ばれてきました!麺・つけ汁・唐揚げのトライアングルアタックに記者の理性は崩壊寸前。仕事を忘れて普通に食べてしまいそうになりました。一旦、心を落ち着かせて深呼吸。それでは、いただきます!

 広報担当者によると、「まずは一口、麺だけの味と香りを楽しむ」とのこと。麺のおいしさを堪能するなら、ひやもりが特にオススメだといいます。

 それでは最初は麺だけをすすります。もちもちの極太麺はコシと弾力があって食べ応えがあります。数種類の小麦粉をブレンドしているというだけあって、ほのかな甘みと風味も。麺だけでもこんなに美味しいものなんだ……ちょっと驚きました。

 麺本来の味を確認した後は、いつものようにつけ汁をたっぷり付けて食べて行きます。豚骨と魚介の旨味たっぷりの濃厚つけ汁は、よく麺に絡みます。麺との相性も抜群で安定の味。心の中で「これこれ……」と幸せを実感し、顔も自然と笑顔になります。

■ 味変のポイントは「麺に薬味をかける」

 いつもならこのまま食べ進めるところですが、今回は様々な味変も楽しみます。三田製麺所の卓上には数種類の薬味が用意されています。その中でも広報担当者のオススメは、「鰹塩」と「にんにく七味唐辛子」と「超粗挽 黒胡椒」の3種。

 ただ、味変を何度もするといろいろな味が混ざってしまうのでは?と、感じる人もいるかもしれません。記者もそう思って、味変をする時はいつも1回までにしていました。

 そこで広報担当者が教えてくれたテクニックが、つけ汁ではなく麺に薬味をかけるというもの。こうすることで複数の味変を何度も楽しめるのだとか。これは目から鱗。思わず「たしかに!」と納得しました。

 まずは「鰹塩」から。容器には「高知県室戸市沖の海洋深層水を使用 天海のあましお」と書かれています。麺にふりかけ、その後軽くつけ汁につけて食べてみると、鰹の風味が口の中にふわぁ~んと広がり、塩の旨味が濃厚豚骨魚介スープの味わいをさらに引き立てています。どうしよう……言葉がでない。ウマイ。それしか出てこない……。

 続いて「にんにく七味唐辛子」。これぞ味変といった具合に今までの味をガラッと変えてくれます。濃厚なつけ汁の味わいに、にんにくの風味と七味唐辛子の辛味がプラスされて、大盛の麺もすでに半分ほど無くなっているにもかかわらず、食欲がどんどん増してしまい笑ってしまいました。楽しすぎる!

 最後は「超粗挽 黒胡椒」を麺にふりかけます。それをつけ汁に付けて口の中へ。すると先ほどの七味唐辛子とはまた違ったピリッとする辛さと風味がして、やみつきになりそう。これもまた違った刺激で本当に楽しかったです。

 3種の薬味を試してみましたが、広報担当者の言う通りそれぞれがつけ汁の中で混ざり合うことはほぼ無く、思う存分に味変を楽しめました。

 さすが「商品のことを365日考えている人」の食べ方だけはある。複数の薬味が楽しめるこの裏技は、ぜひ真似して欲しい食べ方です。

■ 唐揚げをつけ汁にディップ!

 大盛の麺も残りわずかとなったところで、いよいよ唐揚げへ。オリジナルブレンドのからあげ粉で揚げられた唐揚げを濃厚豚骨魚介スープに付けます。お箸で持ち上げた瞬間、そのビジュアルに思わず「美味そう……」と心の声が漏れてしまいました。

 ガブリと食らいつくと、鶏肉は柔らかくてジューシー。にんにく醬油だれでじっくり漬け込まれた鶏肉の旨味と濃厚なつけ汁の風味が合わさって、味の相乗効果を生み出しています。次々と胃袋の中へ吸い込まれ、残っていた麺と一緒にあっという間に無くなってしまいました。

■ シメはつけ汁をご飯にかけてかきこむ!

 シメは広報担当者が「最後までガッツリ派にオススメ」という、ご飯物のメニューに濃厚なつけ汁をかけて、そのまま一緒にかきこむ豪快な食べ方。今回は追加で「肉ねぎ飯」(税込300円)を購入して試してみました。

 ほぐしたチャーシューとシャキシャキのねぎがご飯の上にどっさりのっています。これに残ったつけ汁をかけて、あとは心のままに食べていくのみ。

 ただし……今回は勢いで食べるわけにも行きません。これは食レポ。まずは心を落ち着かせるべく目を閉じて匂いに集中。ふわ~と、ねぎの香りを感じます。次にカッと目を開けば、ご飯につけ汁がしみ込んでいく光景。これは見ているだけでたまりません!いっただきまーす!

 プハー!!チャーシューとつけ汁の相性も抜群!ねぎのアクセントも良く、大盛のつけ麺を食べた後とは思えないほど、パクパク食べることができました。1つ反省点があるとすれば、もう少しつけ汁を残しておいても良かったかもしれません……。

 ただし、そのためには麺の量を少なくするという苦渋の決断をしなければ……。麺を取るか、ご飯を取るか、ここで究極の選択が見つかるとは思いもしませんでした。次回までの宿題にしておきます。

 このようなことを考えているうちに瞬く間にご飯も無くなり、完食。ごちそうさまでした!1つのつけ麺で、ここまでいろいろな味が楽しめるとは正直思いませんでした。つけ麺の奥深さを知ることができ、感謝。ありがとうございました!

※店舗ごとに取り扱い商品が異なります。

<記事化協力>
株式会社エムピーキッチン

<取材情報>
取材は9月初旬に実施しました。また、掲載内容は公開日時点のものです。後に価格や取り扱い商品の変更が行われる可能性があります。

(取材・撮影:佐藤圭亮)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 【広報さんに聞いたアレンジレシピ】三田製麺所の1杯のつけ麺で複数味変してシメまで楽しむ方法