1994年8月27日に発売された、スーパーファミコン用ソフト「MOTHER2」。独特の世界観を持ち、今もなお多くのファンから愛される作品として知られています。

 そんな同作を愛してやまないX(Twitter)ユーザー「のんち」さんが、発売29周年を記念して作ったのは、MOTHER2のグラフィックをイメージしたクッキー。作品への愛があふれ過ぎているお菓子に、絶賛の声が相次いでいます。

 普段から同シリーズをイメージしたアクセサリーやお菓子作りを行い、SNSに投稿しているのんちさん。今年の発売記念日には1994年当時の雰囲気を再現したミニチュアのみを投稿するつもりでいたそうですが、「内容が伝わる年代が限られているかも……」と危惧したことから、急遽クッキーも作ることにしたのだそう。

 制作は8月9日から開始。はじめは同作のキーアイテムである「おとのいし」にまつわるクッキーだけの予定でしたが、作業を進めるうちに「プレゼントボックスに入ったクッキーの写真を撮ろう!」「隙間を埋めるクッキーも作ろう」と次々にアイデアを思いつき、最終的にはまるでおもちゃ箱のような、見た目もかわいらしい作品に仕上がりました。

 「スターマン」や「ゲップー」といった敵キャラに加え、「タイトル画面」や「ウインドウ」、さらには下部に配置された「マニマニのあくま」が割れている点など、随所にゲームへのリスペクトが感じられるほか、アイシングクッキーだけでなく、プリントクッキーやメレンゲクッキーも含まれるなど、お菓子としての完成度にもこだわって作られていることが非常に良く伝わります。

 その出来栄えについては、「無計画で作り始めてしまったため、箱の隙間が気になっています。クッキーの並びや収まりも微妙です」と反省点も多かった様子ののんちさん。しかしながら「こんなに反応を頂けるなんて思ってもいなかったため、とてもうれしいです!」と、反響の大きさに喜びの気持ちを語っています。

 ちなみに、のんちさんが同作で最も印象に残っている場面は「8つのメロディーがそろった後の両親の回想シーン」とのこと。「幼少時から好きなシーンでしたが、大人になり子どもをもった今では涙が出るほど共感できます」と言います。

 「大人も子どもも、おねーさんも」という本作のキャッチコピー通り、自身の成長と共に、ストーリーの受け取り方が異なる点も、MOTHER2がこれだけ長く愛されるゆえんと言っても過言ではないでしょう。

<記事化協力>
のんちさん(@minaminononchi

(山口弘剛)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 「MOTHER2」29周年を記念したファンメイドのクッキー あふれる作品愛に拍手