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雪かきや庭仕事で地面を掘るときに使う道具。「ショベル(シャベル)」や「スコップ」と呼んでいますが、これって地域差や形によって呼び分けられているのでしょうか?福井県にある土産物店の公式Twitterが素朴な疑問をツイートしたところ、様々な答えが返ってきました。
この質問をツイートしたのは、JR敦賀駅前に店を構える土産物店「敦賀かわと」の公式Twitterアカウント。店の前の歩道を除雪した際、そういえば「スコップ」と「ショベル」、2つ呼び方があったような……と思ったのがきっかけだったそうです。
寄せられた回答には、先が尖っているものが「ショベル」で、角形になっているのが「(角)スコップ」と形状で呼び分けているというほか、金属(鉄スコ)か樹脂かといった材質で呼び分けている、といった意見が。雪をブルドーザーのように押しのける器具(商品名「ママさんダンプ」など)に言及したものもありました。
シャベル(Shovel)は英語、スコップ(Schop)はオランダ語が語源。
JIS規格には「A8902 ショベル及びスコップ」で寸法と材質、強度などが規定されているのですが、ショベルにはさじ部の先が尖っているものと四角いもの両方があり、柄を取り付ける根本部分が直線で、足をかけられる形状とされています。
つまり、市場に出回っているほとんどのものは「ショベル」で、ツイートにあったものもさじ部が角形ながら、柄の取り付け部分が直線となっているので「ショベル」ということに。
ではスコップはというと、角形のうち、さじ部の柄が取り付けられている根本部分が曲線状の「なで肩」で足をかけることができず、掘り出した土などをすくう形状になっているもの。材質ではなく、さじ部の形状によって名称が分かれているんですね。
寄せられた回答に、敦賀かわとさんは「鉄スコ、角スコの呼び方は初でした!Wikipediaで調べていただいたりもして……。ママさんダンプというのも『あ~あったあった』と妙に納得しました。Twitterの世界ならではといいますか、どこからともなく呟いてくれる(返事をくれる)やさしい世界ですよね!」と感想を語っています。
ちなみに、敦賀かわとさんが歩道の除雪で使ったものは、福井県内全域に設置されている「みどりのスコップ」というもの。担当する福井県の土木部道路保全課に聞いてみると、冬の積雪時における歩道の快適性と安全性を確保するため、2005(平成17)年から取り組んでいるのだそう。
2022(令和4)年度は12月1日から7日にかけ、県内で歩行者の多い道路の交差点88か所、バス停68か所に381本を設置。積雪に気づいた人が、次に来る人のために雪を1かきしてほしいという「ひとかき運動」として展開しているのだとか。
設置期間は2023年3月10日までとし、その後回収予定だそうですが、積雪の状況によっては期間を延長する可能性もあるとのこと。「ショベル」と「スコップ」の違いだけでなく、福井県内における除雪の取り組みも垣間見えるツイートでした。
<記事化協力>
敦賀かわと(@OMiYaGe_kawato8)
福井県 土木部 道路保全課
(咲村珠樹)