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洋服を購入時、失敗しないためにも必須となるのが試着。しかし、試着をしたにも関わらず、いざ着ようと思った時に「なんかイメージと違う」と感じたことのある方、もしかすると試着の仕方が良くないのかもしれません。
「似合うかな?」と、ただなんとなく着てみるのではなく、ポイントを押さえて試着をすることで、こうした失敗の確率を大幅に下げることができるのです。本稿では、元アパレル店長の筆者が、ポイントごとに詳しく解説していきます。
試着をする際のポイントは大きく3つ。
・サイズ感を細かくチェックする
・手持ちの洋服と合わせることをイメージする
・鏡から離れて見てみる
これらを順番に解説します。
試着をする際、多くの方が「きつくないかな?」「大きすぎないかな?」とチェックしていると思いますが、これは実は「着用感」のチェック。
サイズ感のチェックというのは、着丈や袖丈の長さ、身幅の大きさなど、自分の体に対して服がどうフィットしているか?をチェックすることを指します。ぴったりに見えても、服によっては着丈が短かったり長かったり、ズボンの股上が浅かったり深かったりと、デザインはさまざま。これを着用感だけで決めてしまうと失敗の元になります。
例えばメンズのシャツは特に、タックイン前提になっていることが多く、着丈の長いものがほとんど。これを裾を出して着用するとどうしてもだらしない印象になってしまいがち。なので、着丈の短いアイテムを選ぶとか、サイズの小さいものを選ぶといった必要が出てきます。
たとえ同じブランドであっても、アイテムによってこうしたサイズ感は異なるもの。こっちはLサイズが良かったけど、こっちはMサイズの方がしっくりくる、ということはざらです。手間はかかりますが、納得の行くまで細かくチェックを行いましょう。
アイテムを単品で見てしまったり、マネキンのコーディネートを見て決めてしまうと、いざ買ってみたもののいい感じに合わせられる服がない、という失敗に陥りがち。試着時は、自宅のクローゼットをよく思い出し、どの服と一緒に着用しようとしているのかを必ずイメージするようにしましょう。
特に差し色のアイテムを購入する際は必須。一緒に着用するアイテムは、基本的には落ち着いたカラーや、補色関係のような相性の良いカラーのアイテムになるでしょうから、そうしたものを所持しているのか把握しておかなければなりません。もしも持っていない場合は合わせて購入することも検討しましょう。
個人的には、過去に購入した服の写真を撮影して、いつでもスマホで見られるようにしておくことがおすすめ。あらかじめこの服と合わせよう、とある程度狙いを定めておくことで、購入後の失敗率を大きく減らすことが出来ます。
基本的に試着室は狭く、姿見との距離が近すぎることも、服選びを失敗する原因のひとつ。この状態だとどうしても単品に目が行ってしまいがちなので、少し離れて見てみることをおすすめします。
周囲に迷惑がかからない状況であれば、試着室から一度出てみましょう。靴を履いた状態でコーディネート全体を見ると、試着室内で見た印象とはまた違って見えるはず。
着丈や袖丈、シルエットなどが良く見えるようになるので、より普段の着用イメージが湧きやすくなるはずです。店員にアドバイスを求めてみるのも、有効な手段のひとつですよ。
「あまり何度も試着するのはお店に迷惑が掛かる」と考える方もいるでしょうが、実際はそこまで気にしていません。むしろ試着が不十分なまま購入して、結局ほとんど着なかった、という方がもったいないなと思いますし、悲しいなとも思います。後から交換を申し出るのも少し気後れするでしょうし、またお店に足を運ぶという手間も掛かってしまいますしね。
せっかくお金を出して買うわけですから、どうせなら一回でも多く、楽しく着てほしいと考えているのは店側も同じ。上手に着こなせるイメージが固まるまで、じっくり時間を掛けて吟味しましょう。
細かいことを書いてきましたが、普段あまり意識していなかった、という方はぜひこれらのコツを試してみてくださいね。
【山口弘剛:筆者プロフィール】
鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育て中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動中。