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「チベットスナギツネ」をご存じでしょうか。「虚無顔」とも言われる表情をネットで見かけたことがある方も多いと思いますが、これをなんとおにぎりで完全再現した作品に、ツイッターで驚きの声が寄せられています。
切れ長で細い目に、固く結んだ口は、海苔を小さくカットすることで表現。お椀からひょっこり顔を出している様子を見ると、思わず顔がほころんでしまいますね。
作品を手掛けたのは、おにぎりアーティストとして活動中の「おにぎり劇場」さん。チベットスナギツネを見たその瞬間から虚無顔の虜になり、「いつかおにぎりのモチーフにしたい」と考えていたそうで、今作は「お風呂に浸かる動物シリーズ」の新作として発表されました。
材料には目や口を描いた海苔のほか、鰹節やねりごま、マヨネーズを用いており、さらに中の具にはあさりしぐれが入っているというこだわりも。握った後はおいしく食べることをポリシーにしていることから、味にも妥協がありません。
調理中、特に力を入れたと話すのはやはりその表情。普段の作品では目の表現に黒ごまを用いることが多いのですが、チベットスナギツネの目を黒ごまにするとどうしてもかわいくなり過ぎてしまい、一度は失敗したことも。
そんな苦労の末、完成した作品は、「かなり気に入っています」というほどの出来栄えに。不愛想だけど、ちょこんとお椀のふちにつかまっているところに、愛おしさを感じざるにはいられません。
お風呂に浸かるチベットスナギツネは一体何を思うのか……その表情から読み取ることはできませんが、身も心も温まってきっとご機嫌であることでしょう。
<記事化協力>
おにぎり劇場さん(@mZHtgivNQr33RCL)
(山口弘剛)