「Pokemon LEGENDS アルセウス」の舞台であるヒスイ地方に現れるヌメルゴン、通称「ヒスイヌメルゴン」の姿を再現した羊毛フェルト作品がツイッターで大きな注目を集めています。

 作者のLilacoo(らいらっくー)さんは、制作中の様子を一部動画にて投稿していますが、今作のすごいところは、何といってもゲーム中で見られる「通常形態」と「殻にこもって眠る」状態をパーツの着脱で再現している点。ヌメルゴンファンにはたまらない作品となっています。

 ヌメルゴンといえば、「X・Y」にて初登場し、いわゆる「600族」に分類される、非常に強力な種族値を持ちながらも、そのかわいらしい見た目からとても人気の高いポケモンですが、ヒスイ地方のリージョンフォームでは大きな殻をこさえ、目も半開きのジト目に。更にヤンデレ気質な性格の持ち主という設定も相まって、そのファン層を広く拡大したポケモンです。

 らいらっくーさん自身も、そんなヒスイヌメルゴンの魅力にハマってしまったひとり。元々のヌメルゴンも好きだったそうですが、「Pokemon LEGENDS アルセウス」にて殻にこもって眠る愛らしい姿を見た瞬間、虜になってしまい、羊毛フェルトで制作したいと考えるようになったのだそう。

 羊毛フェルト作品と聞くと、動物やキャラクターをモチーフにしたかわいいイメージがありますが、らいらっくーさんが手掛ける作品は、いずれもフィギュアのような、非常にきめ細かい質感が特徴。仕上げに細いニードルを2本持ちながら素早く刺す手法が用いられており、これにより時短+表面の毛羽立ち防止を実現しています。

 注目は何といっても、取り外し可能な殻の部分。まんまるな形の再現はもちろんのこと、入り口付近を空洞にすることが試行錯誤の連続でとても大変だったそうですが、「ここが一番充実した作業時間でした」と語るなど、楽しみながら制作を行っていたようです。

 およそ2週間に及ぶ作業期間を経て、ついに完成に至った今作。「触覚のシャープな感じや、気だるげな表情などもゲーム中のグラフィックに近づけるように頑張ったので見てほしいポイントです」と語るように、まさに作中からそのまま飛び出してきたかのような高いクオリティを誇る作品に仕上がっています。

 過去にも「アルセウス」を始めとする伝説ポケモン中心にファンアート作品を制作してきたらいらっくーさん。次回は最新作「スカーレット・バイオレット」に登場するポケモンを作りたいと考えているのだとか。一体だれがモチーフになるのか、いちポケモンファンとしても気になるところです。

<記事化協力>
Lilacoo(らいらっくー)さん(@sweet_mokaketu)

(山口弘剛)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 羊毛フェルトで作るヒスイヌメルゴン なんと殻の中で眠る形態まで再現