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冬場に重宝する「裏起毛」の服。ふわふわの毛が心地よく、なおかつ1枚で暖かいことから子ども服にもよく用いられますが、幼稚園や保育園によっては登園時の着用を控えるように呼び掛けられていることも。
これに対し、疑問を感じていたツイッターユーザー「みのむしまろ」さんでしたが、自身が着用してみるとその理由が明確になった模様。当時のエピソードを投稿したところ大きな反響が寄せられています。
今年も園から「裏起毛はやめて」の手紙がきた
でも朝寒がるんだよ!(子どもが)うるさいんだよ!好きにさせろよ!と思っていたんだけど
去年の保育参加で裏起毛で鬼ごっこしてよく、わかったすんごいあつい
あと動きにくい
そのあと汗ですんごく冷えるよくわかった……
昨年の冬、防寒の為にヒートテック+裏起毛スウェット+裏起毛暖かチノ+裏ボアコート+防寒極厚ソックスというフル装備で園を訪れていたみのむしまろさん。
なりゆきで鬼ごっこをすることになったそうですが、体を動かすとすぐに暑くなり、衣服内がムレて湿ったり、痒かったりと散々なことに。様々に「こんなはずじゃなかった……」と感じるとともに、園からの通達の理由を身をもって体感したようです。
そう、裏起毛の服は運動には大変不向き。朝のお着替え時や通園時は良いでしょうが、園に着けば保育室は暖房が付いているでしょうし、ましてや運動をすれば汗をかくこともあるでしょう。
こうなると裏起毛の暖かさも逆効果。ただただ暑く不快に感じるほか、吸水性や速乾性に乏しいことから、汗が冷えて風邪をひいてしまうことも。こうした理由から、着用しないようにお願いされていることも多いようです。
園からのこのような通達は例年出されており、もちろんみのむしまろさんも意向に反して着せていたわけではないものの、どうしても裏起毛を着たいお子さんを毎日なだめるのに苦労していた模様。子どもってやたらと裏起毛を着たがるんですよね……しかし、そこはどうにか納得してもらい、お休みの日に着る等、約束事を作っておいた方が良さそうです。
また、みのむしまろさんの園では「発熱インナー」についても、なるべく着用を控えるよう通達されているのだそう。体を動かすと暑くなりすぎて不快に感じたり、生地に特殊な繊維「吸湿発熱繊維」が用いられていることから、人によっては乾燥をひきおこしかゆみや肌荒れの原因にもなります。
じゃあ登園時は何を着せれば良いのか……と感じますが、元アパレル店員である筆者の考えで言うと、子どもに着せるならやはりコットン(綿)100%の服や肌着が総合的に良いでしょう。寒い時は重ね着をし、園内で脱ぎ着して(ひとりでのお着替えが難しければ先生に伝えて手伝ってもらうなどして)調整するのが最も良いと思います。そもそも子どもの体温は、大人よりも高めですから……。
もちろん、こうした裏起毛の服や発熱インナーが完全に不要というわけではなく、運動を伴わないお出掛け時などに着せるのは、防寒の視点から見てもアリです。
近年は新しい機能を持つ服が開発されている一方、天然繊維でなく化学繊維が用いられることも多くあります。販売にあたりさまざまなテストやサンプリングを行っているものでしょうが、お子さんが極端に暑がったり、肌荒れを起こしていないか等を逐一確認をしながら、上手に活用してくださいね。
<記事化協力>
みのむしまろさん(@minomushimaro)
(山口弘剛)