往年の名作「機動武闘伝Gガンダム」に登場するメカ(モビルファイター)「ゴッドガンダム」といえば、必殺技の「爆熱ゴッドフィンガー」を繰り出す際に、背部のフィンが大きく開き、そこから浮かび上がる日輪エフェクト「ハイパーモード」が特徴的。

 Twitterユーザーのノールスさんは、それを不動明王像に見立て、ガンプラファンアートとして制作しました。これが明鏡止水の境地か……!

 普段から、ガンプラを中心としたモデラー活動をしているというノールスさん。3~4か月のペースで組み上げ、年に1回は展示会にも参加しています。

 本作「不動明王ゴッドガンダム」は、Twitter上の「#これを見た人は自分の看板機体の画像を貼れ」というハッシュタグに合わせて投稿された自身の代表作。背中の日輪を不動明王像の「火炎光背」に見立て、ピンバイスとデザインナイフを用いて彫り作業により作り上げたそうです。

 その作業は、手前のフィン、そしてボディ全体にも反映させています。ゴッドガンダムといえば、青・白・赤という所謂「トリコロールカラー」の配色ですが、ノールスさんは赤のかわりに金をメインカラーに採用。結果、背部の光背が、後光が差すものに。その風貌やまさに「守護神」。

 ちなみにフィン部分には、彫っていく中で、内部に「梵字」を記しています。今回の投稿写真では遠目のため、やや判別しにくいのですが、ノールスさんが以前投稿した別角度からのものだと視認可能となっています。

 思わず手を合わせてしまう“拝ンダム”な「不動明王ゴッドガンダム」ですが、当然ながらガンプラのプラ素材を削るという作業は、すなわちプラモデル本来の強度を下げるということでもあります。「特に外装には気を付けましたね」と、制作において留意した点を語っています。

 国内外のTwitterユーザーを驚嘆させたノールスさんですが、その「彫師」ぶりは他作品でも同様です。独自の世界観から生み出されたそれは、プラモデルたちに違った表情を与えています。

<記事化協力>
ノールス@文土堂さん(@chacknoress)

(向山純平)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 拝ンダムな「不動明王ゴッドガンダム」 ガンプラ彫師が明鏡止水の境地で制作