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「スーパーファミコンボックスとやらを買ってしまいました。なんだコレは」とつぶやいたのは、ツイッターユーザーのギブクンさん(@Gibson_8008)。添えられた写真には、黒くて四角い無骨なボディに、スーパーファミコン用のコントローラーが写っています。
一見すると、懐かしのビデオデッキのようにも見える「スーパーファミコンボックス」は、旅館やホテルの客室などに設置され、コインを入れると一定時間遊べる「業務用」として開発されたもの。現在ではほぼ見かけることがない、とても珍しい一品であるため、「なんだコレは」というつぶやきも頷けます。
スーパーファミコンボックスには、あらかじめ決められたソフト5本のみが収録されており、内2本は内臓カートリッジの交換によって切り替える事が出来るという仕様。既存のスーパーファミコンのソフトは使えなかったり、セーブデータを次回の起動時に持ち越せなかったりと、家庭用として遊ぶには少し不便と言えます。
とはいえ、業務用として開発されているため、通常のスーパーファミコンには実装されていない仕様(ソフトリセット機能や遊び方の解説画面、星のカービィが登場するデモ画面等)がある、ハード開発はHAL研究所が行っているなど、マニアやコレクターの間では密かに注目されているアイテムです。
ギブクンさんがスーパーファミコンボックスを入手したのも、「オークションサイトでたまたま見つけて、オブジェとして飾りたいなと思って購入しました」という理由。
友人が前身である「ファミコンボックス」を購入した流れもあり、一目見ただけで即決したのだとか。ツイッターに投稿して、リプライで教えてもらうまではホテルや旅館で稼働していたことは知らなかったそうです。
本体が到着した後日、早速分解して洗浄し、コントローラも新品に交換。動作確認をしたところ無事、起動しました。と、ツイートをよく見るとテレビもドリームキャスト内臓テレビ「CX-1」だ……なんだか部屋の一角だけ1990年~2000年あたりにタイプスリップしたかのような錯覚に陥ってしまいますね。
実はギブクンさんは、昔の格闘ゲームなどの筐体を買い集めて、自宅にゲームセンターを作っている、という根っからのレトロゲームファン。ただ遊ぶだけでなく、筐体のメンテナンスが大好きで、とてもきれいな状態で”稼働中”です。ストゼロ2にバーチャ……懐かしい。
「営利目的ではなく、同じ趣味の友達が集える場所を作る事。広い部屋に筐体を並べ、みんなが好きな基板を持ち寄って遊べて、お酒を飲みながら談笑出来る場所を展開したいという目標が出来ました。今はその夢に向かって稀少な筐体を集めています」
自宅にゲームセンターを作る理由について、このように語ったギブクンさん。いつかその夢が叶うとき、今回のスーパーファミコンボックスも、懐かしい記憶を呼び起こすことに一役買ってくれることは間違いなしでしょう。
<記事化協力>
ギブクンさん(@Gibson_8008)
(山口弘剛)