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インターネット接続サービスの「So-net」では2022年2月から、光回線を低価格(集合住宅向け3400円/戸建住宅向け4500円)で利用できる「So-net 光 minico」を展開中。日常的には最速大容量の通信を必要とせず、価格を抑えて光回線を使いたいという単身世帯向きの商品です。
最大通信速度1Gbps(ベストエフォート)の専用ネットワークが利用でき、最低利用期間や違約金の設定がないのも特徴。一時的に高い通信速度が必要な時用には、200円の追加料金で24時間広帯域のネットワークを利用できる「さくさくスイッチ(ワンデー)」も用意されています。
So-netではこの展開にともない、20代の一人暮らしリモートワーカーを対象にした「自宅の通信環境に関する調査」を実施。3月10日に調査結果を発表し、ニーズの変動に合わせた料金プランの需要を明らかにしました。
通勤時や就業時における新型コロナウイルス感染を避ける目的で、各企業などではリモートワークの導入が進みました。So-netが今回行った調査では、380人(男性150人・女性320人)を対象にインターネット調査で行われました。
発表された結果によると、調査の前年(2021年)と比べて今年(2022年)の収入について聞いたところ、増加したと答えたのは32.1%で、67.9%は「増えていない」と答えたとのこと。会社の業績や残業の有無など、リモートワーカーにとっては厳しい懐状況のようです。
このため、およそ4分の3に当たる75.5%が「毎月のお金の使い方を見直す必要がある」と考えているようです。収入が伸びていないのであれば、支出を減らすことを考えるのは自然な流れともいえます。
支出を抑える上で、固定費を抑えたいと考える人は全体の90.8%。このうち、どれを低く抑えたいかという質問(複数回答)では、光熱費(61.2%)をわずかに抑え、通信費が64.1%とトップになりました。
では、現在の時点でどれくらい支出しているのでしょうか。固定費の項目ごとに平均額を算出してみると、ネットを含む通信費は9210円。光熱費(8789円)より500円弱、上回っているようです。
調査対象がリモートワーカーのため、実際にリモートワークしている人の本音を引き出す設問も。リモートワークをこのまま続けたいと回答したのは75.8%にものぼり、結構働きやすいと感じている人が多い様子。
とはいえ、現在の住環境がリモートワークに適しているかというと、そうでもないようです。リモートワークに適した家に引っ越したいと考える人は、すでに引っ越した例(10.3%)を含んで全体の65.5%。
また、通信環境についての質問では、新型コロナウイルス禍以降、25.5%が「ハイスペックに変更」と回答しています。複数回答で理由について深掘りしてみると、トップになったのは「リモートワークが増えた・始まった(45.4%)」というもの。
2位の「映像配信サービスを利用するため(43.3%)」を含め、リモート会議などデータ量の大きい映像通信の比率が高まっているようです。
データ量の大きい通信でも安心して使えるのが光回線ですが、実際に自宅で利用しているのは全体の44.5%にとどまります。様々な事情から、半数以上の人は光回線を利用できていないようです。
自宅における通信環境について質問してみると、光回線の利用者が満足度88.8%なのに対し、そうでない人では71.6%。満足していない理由(複数回答)の第1位は「回線が不安定(45.6%)」、第2位の「通信速度が遅い(39.2%)」が、ほかの回答を大きく上回っています。
今は光回線を利用していなくても、59.2%の人が利用したいと考えている様子。光回線を利用していない理由で最も多い「費用が高い」、次いで「自分の生活に対し持て余してしまう」という点が障害となっているようです。
通信速度がオーバースペックである、と考えるのは、現在光回線を契約している人にもいるようです。回線速度のスペックをどう感じるかという質問では、光回線契約者の32.0%が「持て余し気味」と回答しており、要望にぴったりなサービスを求める様子がうかがえます。
この調査結果を受け、生活者向けマネー記事も執筆するファイナンシャル・プランナーの坂本綾子さんは、収入が増えない時代では、賢く商品やサービスを見極めて自分にぴったりなものを選択する消費が広がりそう、と分析。特にライフスタイルが変わりやすい20代のうちは、縛りが少ないプラン選びで、フットワークをできるだけ軽くしておくことを推奨しています。
情報提供:ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社
(咲村珠樹)