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千住の花火も終わり、隅田川の花火も終わり、世界猫の日も終わり、神宮の花火が待ち遠しい今日このごろ。皆さま、この夏はいかがお過ごしでしょうか。お盆休みシーズンを控え、猫ジャーナルは絶好調通常通り毎日更新中でありますが、アウトプットだけでは脳の働きは持ちません。ときおりインプットモードに切り替えて、充電してストックしてリラックスして鍼灸して猫知識なり猫好奇心を奮い立たせる必要がございます。
夏休みってのはまた、そういうタイミングに好適ですが、なかなか休みモードに頭を切り替えられない方も多かろうと思います。それはしょうがないのです。ある程度何かに追われていたほうが、頭を使わなくていいためであります。
ただ、そうなると水が低きへ流るるがごとく、段々頭を使わなくなってしまうわけです。前向きに「老人力」とも言えなくないですが、なるべくなら知的探究心の老化はなるべくゆっくりさせたいもので、猫のことなればなおさら。この愚見にご賛同いただける読者諸兄も、ここには多かろうと思う次第です。
書店の猫コーナーをザッピングしても、その知的欲求を満たす本が見つからず、モヤッとした経験をお持ちの方には、夏休みの猫課題図書に好適な一冊が、このほど『建築知識』の前のめり猫特集でおなじみのエクスナレッジから発行されました。その名も『家のネコと野生のネコ』であります。推せば命の泉湧くがごとく、ページをめくれば猫の知識の泉湧く、シッポの揺らぎは猫心と唱えたくなる衝動に駆られる次第です。
一般的な脳味噌が思い浮かべるであろうほぼすべての猫とネコ科を網羅した書籍の、その濃密な猫分の一端をご紹介するといたしましょう。記事冒頭にて掲載しました、エジプシャンマウとチーターが並び立つページの一節を引用します。
「マウ(mau)」は古代エジプトの言葉で「ネコ」を意味するから、エジプシャンマウは「エジプトのネコ」のこと。最古の猫種の筆頭候補である。野生種とのハイブリッドでも、人為的な交配種でもない、唯一の自然発生の斑点模様、スポット柄。
世界の家猫はすべて縦縞のキジトラ、リビアヤマネコの子孫。それで自然発生のスポット柄が自然に固定されたというのは、あり得ないのではないか。と、論理的にはそうなるが、証拠がたくさんある。今から4千年程前、紀元前1900年頃以降の古代エジプトでは、スポット柄のネコがたくさん描かれている。