︎猫の高血圧とは




高血圧とは、何らかの原因によって血圧が高い状態が持続する状態です。



猫の血圧は、一般的に収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg未満で正常とされます。160mmHg以上では高血圧による臓器障害のリスクが高くなり、180mmHg以上では臓器障害が起こる可能性が高いため、治療が必要になることがあります。



猫の高血圧は、加齢に伴って発症することがあるほか、腎臓病や甲状腺機能亢進症、糖尿病などの病気に伴って起こる場合もあります。



しかし、猫の高血圧は初期には目立った症状が見られないことも少なくありません。気づかないうちに目や腎臓、心臓、脳などの臓器にダメージが及ぶことがあるため、「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。


︎主な症状4選



1.目に異常が出る



高血圧で特に注意したいのが、目に現れる症状です。



血圧が高い状態が続くと、網膜の血管から出血したり、網膜が剥離したりすることがあります。その結果、視力が低下し、重症の場合には失明することもあります。



「物にぶつかることが増えた」「段差を怖がるようになった」など、見えにくそうな様子が見られる場合は注意が必要です。



また、明るい場所でも瞳孔が開いたままになっている場合も、視覚に異常が起きている可能性があります。


2.神経症状が現れる



高血圧によって脳の血管に負担がかかると、脳出血などを起こし、けいれんやふらつき、意識障害などの神経症状が現れることがあります。



症状が突然現れることもあり、重症の場合には命に関わる可能性があります。



ただし、こうした神経症状は、尿毒症や前庭疾患など高血圧以外の病気でも見られます。そのため、症状が現れた場合には、動物病院で原因を調べることが重要です。


3.腎臓に負担がかかる



高血圧が続くと腎臓の血管にも負担がかかり、腎機能の低下や、もともとある腎臓病の進行につながることがあります。



一方で、腎臓病によって血圧が上昇することもあり、猫では「腎臓病と高血圧がお互いに悪影響を及ぼす」という関係が見られます。



そのため、腎臓病を患っている猫では、定期的に血圧を測定し、高血圧になっていないか確認することが大切です。


4.心臓に負担がかかる



血圧が高い状態が続くと、心臓はより強い力で血液を送り出す必要があるため、心臓の筋肉に負担がかかります。



長期間にわたって高血圧が続くことで、心臓の筋肉が厚くなるなどの変化が起こることがあります。



心臓に負担がかかることで、呼吸が速くなる、運動を嫌がる、元気や食欲が低下するといった症状が見られる場合があります。



注意が必要なのは、猫に多い「肥大型心筋症」は、高血圧だけが原因で起こる病気ではありません。ですので、高血圧ではなくても起こる可能性があります。異常を感じたら勝手な判断はせず動物病院に速やかに相談しましょう。


︎治療法




動物病院では、まず高血圧の原因となる病気がないかを調べます。



血液検査や尿検査、画像検査などを行い、腎臓病や甲状腺機能亢進症、糖尿病、副腎の病気などの可能性を調べます。



原因となる病気が見つかった場合には、その病気の治療を行うとともに、血圧の状態に応じて降圧剤を使用します。



一方で、明らかな原因となる病気が見つからない「特発性高血圧」と診断される猫もいます。



高血圧の治療では、現在上昇している血圧を適切な範囲まで下げ、目や腎臓、心臓、脳などの臓器を守ることが重要です。



降圧剤には錠剤や液体タイプなどがあり、猫の状態や投薬のしやすさなどを考慮して薬が選択されます。



血圧が下がりすぎることも避ける必要があるため、治療開始後は定期的に血圧を測定し、状態に合わせて薬の種類や量を調整します。



また、飼い主さんが毎日決められた量の薬を確実に投与することも、治療を続けるうえで重要です。


︎まとめ




猫の高血圧は、初期にはほとんど症状が見られないことがあります。しかし、気づかないうちに目や腎臓、心臓、脳などにダメージが蓄積し、視力の低下や神経症状などにつながることがあります。



そのため、特にシニア猫や腎臓病などの持病がある猫では、定期的に血圧を測定することが大切です。



猫の血圧は、カフと呼ばれる柔らかい帯状の器具を前肢や後肢、尾の付け根などに巻いて測定します。測定時に多少の圧迫感はありますが、通常は痛みを伴わず、体への負担も比較的小さい検査です。



ただし、猫は動物病院で緊張や興奮をすることで、一時的に血圧が高くなることがあります。そのため、1回の測定値だけで判断せず、猫の様子を見ながら複数回測定し、安定した値を確認することが重要です。



血圧を測定する頻度は、年齢や持病、これまでの血圧の値などによって異なります。特に腎臓病や甲状腺機能亢進症など、高血圧を起こしやすい病気がある猫は、獣医師に相談しながら定期的に測定してもらいましょう。



人間では血圧が高くても「年齢のせい」と考えてしまうことがありますが、猫では高血圧を放置することで視力を失うなど、生活の質に大きな影響を及ぼすことがあります。



愛猫の健康を守るためにも、定期的な血圧測定を健康診断の一つとして取り入れてみましょう。



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情報提供元: ねこちゃんホンポ
記事名:「 猫が『高血圧』になると表れる症状4つ シニア猫は特に注意?主な原因や治療法まで解説