猫が「他の猫をいじめる」ときに見せる4つの行動パターン

1.物理的な攻撃

猫のいじめ行動として最も分かりやすいのが物理的な攻撃です。これは、特定の猫がもう一方の猫を執拗に追いかけ回したり、一方的にパンチを繰り出したり、噛みついたりする行動を指します。

遊びの範疇(はんちゅう)を超え、逃げる猫が明らかに怯えている、または抵抗しても攻撃が止まらない場合にいじめと判断できます。

特に、特定の猫が常にターゲットになり、他の猫には攻撃を仕掛けないといった場合は、明確ないじめの兆候です。

これらの攻撃は、傷を負わせるだけでなく、いじめられている猫に大きなストレスを与え、心身の健康を損なう可能性があります。

2.独占や妨害

猫のいじめは、直接的な攻撃だけでなく、資源の独占や妨害という形でもあらわれます。例えば、特定の猫がフードボウルや水飲み場、トイレ、お気に入りの寝床などを占拠し、他の猫がそれらを利用できないようにする行動です。

また、飼い主との触れ合いの時間を独り占めしようとしたり、他の猫が近づくと威嚇して遠ざけたりすることもあります。

これは、いじめられている猫が必要なものを使用できないようにすることで、日常生活に不便やストレスを与える行為であり、長期的に見ると健康問題につながる可能性も出てきます。

3.精神的なプレッシャーや威嚇

物理的な接触がなくても、精神的なプレッシャーや威嚇がいじめとなる場合があります。特定の猫をじっと見つめ続ける、低い唸り声や「シャー」という威嚇音を特定の猫にだけ向ける、などの行動がこれに当たります。

また、体を張って他の猫の通り道を遮ったり、特定の場所から締め出そうとしたりすることも含まれます。

これらの行動は、いじめられている猫に常に緊張感と恐怖を与え、精神的に追い詰めます。目に見える怪我がなくても、いじめられている猫は常にストレスを感じ、結果として健康問題や行動異常を引き起こすことがあるので注意しましょう。

4.グルーミングの妨害や過度なグルーミング

猫のいじめ行動には、グルーミングの妨害や、稀に過度なグルーミングが含まれることがあります。

特定の猫が自分のグルーミング中に邪魔をされたり、他の猫がグルーミングをしようとするとそれを妨害されたりするケースです。

また、いじめる側の猫が、いじめられている猫に対して過剰にグルーミングを行い、まるで拘束するかのように執拗にグルーミングし続けることで、ストレスを与えることもあります。

これは一見すると友好的な行動に見えますが、いじめられている猫が明らかに嫌がっていたり、逃げようとしても離してくれなかったりする場合は、ストレスの原因となっている可能性があるので注意が必要です。

猫が「他の猫をいじめる」のはなぜ?

猫が他の猫をいじめる行動は、単なる意地悪ではなく、さまざまな根深い原因が背景にあります。

最も一般的なのは、縄張り意識の衝突です。特に新しく猫を迎え入れたときや、住居スペースが猫の頭数に対して手狭な場合に、限られた資源や場所を巡って争いが起きやすくなります。

また、社会化不足の猫は他の猫との適切な距離感やコミュニケーション方法を学んでいないため、不器用な関わり方からいじめに発展することもあります。

ストレスも大きな要因で、環境の変化、飼い主からの関心の偏り、体調不良や痛みなどによってイライラが募り、攻撃的になるケースも。

猫同士の相性も影響し、根本的な不一致から関係が悪化することもあるため、原因を特定し、適切な対策をとることが重要です。

いじめられている猫が出すサインを見逃さないようにしよう

いじめられている猫は、そのストレスからさまざまなサインを出しています。これらのサインを見逃さないことが、早期解決への第一歩です。

例えば、食欲不振や体重減少が見られたり、過度なセルフグルーミングによって毛が抜けたり皮膚炎を起こしたりすることもあります。今まで問題なくトイレを使っていたのに、急にトイレ以外の場所で粗相をするようになるのも、ストレスのサインとしてよく見られます。

また、以前よりも隠れたり、引きこもる時間が増えたり、常にいじめる猫に対して警戒し、怯えた様子を見せたりすることも。さらに、普段とは異なる過剰な鳴き方をするなど、行動の変化にも注意が必要です。

これらのサインは、猫が心身の不調を訴えているSOSなので、見つけたらすぐに原因を探り、対処してあげましょう。

まとめ

猫社会にも人間社会と同じように、相手を「いじめる」ことがありますが、理由は人間と少し違うようです。縄張り意識という猫の本能から、同居猫に対し攻撃や威嚇といった行動を取ってしまいます。

我が家には猫が2匹いますが、上の子(先住猫)が神経質、下の子が細かいことを気にしない性格のため、縄張りに侵入したり距離感を間違えたりして、喧嘩をするのが日常茶飯事です。

我が家の猫は私が見ているときに小競り合いをするくらいで、お留守番のときは喧嘩をせずおとなしく寝ているので安心ですが、見ていないときに相手に怪我を負わせたり、いじめられている猫がストレスを抱えている様子があれば、早急に対応する必要があります。

愛猫の性格やこだわり、同居猫との相性を考慮し、必要であれば距離を取れるように対処していきましょうね。


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情報提供元: ねこちゃんホンポ
記事名:「 猫も『他の猫をいじめる』ことがある?よく見られる4つのいじめ行動と対処法