猫が飼い主さんの『ニオイを激しくかぎ倒す』4つのシーン 猫流の“現場検証”、何を調べている?
1.帰宅したとき
外出先から戻った瞬間、愛猫が玄関先まで走ってきて足元にすり寄り、執拗にニオイをかぐ…そんな行動には、猫ならではの情報収集の意図があります。
猫にとって飼い主さんは、自分のテリトリー(縄張り)における大切な存在。その飼い主さんが「どこに行って、どんなニオイをつけて帰ってきたのか」は、猫にとって非常に重要な情報です。
猫は視覚よりも嗅覚に頼って生きている動物。人間の数万倍もの嗅覚を持っていると言われています。玄関や足、バッグ、衣類を重点的にかぐのは、外の世界の情報がニオイに強く残っているから。
まるで警察犬のように、「どこに行って、誰といたのか」を嗅ぎ分けています。言い換えれば猫なりに「ちゃんと無事に帰ってきたかな?」「今日はなにをしてたの?」とチェックしているようなものです。
2.お風呂上がりのとき
お風呂から出てきた飼い主さんに対して、「この人誰?」とでも言いたげにくんくんとにおいをかぎまくる猫も少なくありません。猫はいつものニオイに安心感を抱く生き物。飼い主さんのニオイは、日々の生活のなかで猫にとって安心材料のひとつです。
ところが、お風呂に入ることでそのニオイが一時的に消え、代わりにシャンプーや石けんなどの香りに包まれてしまうのは、猫にとっては大きな違和感を感じます。
「なんだか知らないニオイがする……」「もしかして別の人?」「どこか調子悪いのかな?」など、猫なりに様々な可能性を考えながら嗅ぎ続けています。
また、お風呂上がりに猫がスリスリしてくるのは「自分のニオイを上書きして安心したい」という気持ちの表れ。猫にとってニオイは存在証明といえます。
3.ご飯を食べたとき
食事を終えた後に、猫がやたらと飼い主の口元や手のニオイを嗅ぎたがることもあります。猫は食に関してもとても敏感。「どんなニオイがするか」「自分も食べられそうか」をチェックします。飼い主さんが食べたものの中に、かつお節など猫の好物に近いものがあると、特に興味を示すはずです。
飼い主さんの食べた物の情報を集めると同時に「今日は自分には何もくれなかったな」「今度おやつちょうだいね」といったアピールの意味もあるかもしれません。可愛いだけでなく、猫なりの駆け引きが込められている可能性もあります。
4.他所の猫と戯れたとき
猫カフェなど、他所の猫と接触して帰宅した際、厳しいニオイチェックを始めるのは珍しくありません。猫は縄張り意識が非常に強く、自分の飼い主が他の猫のニオイをつけて帰ってくると、それを侵入者の痕跡とみなして警戒します。
しっぽを逆立てたり、距離をとったり、あからさまに不機嫌になる場合は、「自分のテリトリーに他の猫が入った!」という強い不満を抱いているのです。
まとめ
猫が飼い主さんのニオイを激しくかぐ行動には、猫なりの理由がたくさん詰まっています。一見するとただのクセに思える行動も、実は猫にとっては大切なコミュニケーション手段。ニオイを通じて飼い主との絆を確認し、安心感を得ようとしているのです。
そんな現場検証をする姿を見かけたら、「気になるよねぇ」と優しく見守ってあげましょう。猫の世界では、ニオイこそが全てなのです。
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