猫が『差し出された指先』のニオイをどうしても嗅いでしまう理由3選　猫と仲良くなるための第一歩？

1.指先に付いているにおいチェック

猫が人の指先を熱心に嗅ぐのは、そこに残されたにおいを確認するため。私たちは無意識のうちに、食べ物や他の動物、ドアノブなど様々な物に触れています。その際に付着したにおいは指先に残っており、猫にとっては格好の調査対象となるのです。

つまり、嗅覚の鋭い猫にとって、人の指先は「どこに行って、何をしてきたのか」を読み取る情報源のようなものなのです。好奇心旺盛な猫であればあるほど、じっくりとにおいを嗅いで確かめようとするでしょう。

においチェックは、猫にとって安全確認の意味合いもあります。「安心して近づいてもいい相手かどうか」を見極めているのです。

2.嗅覚で対象を分析しているから

上記と少し似通っていますが、猫が指のにおいを嗅ぐのは嗅覚で対象を詳しく分析しているからです。猫は人間以上に嗅覚が発達しており、その能力は人の数万倍ともいわれます。その優れた嗅覚を使って、猫は日常的に周囲の情報を収集・分析しています。

例えば初めて出会った人間や普段と違うにおいがする相手に対しては、まずにおいを嗅いで安全かどうかを判断します。視覚よりも、まず“におい”が猫にとって最初の判断材料なのです。
人間にとってはただの指先でも、猫にとっては様々な情報が詰まった「情報の宝庫」。そのため、指先を差し出すとまっさきに鼻を近づけ、分析しようとするのはごく自然な行動といえます。

3.猫なりの挨拶

猫同士が出会ったとき、まず鼻先を近づけてお互いのにおいを嗅ぐ行動、通称「鼻チュー」をします。これは猫にとっての「挨拶」でもあり、相手に敵意がないことを示すやりとりです。
鼻チューは人間に対しても行われ、「においで確認する」ついでにコミュニケーションを取ろうとします。つまり、指先を嗅ぐのは猫なりの「こんにちは、あなたは誰？」というサインなのです。

猫に無理に触れようとせず、そっと指先を差し出してにおいを嗅がせることは信頼関係を築く第一歩。猫が自分からにおいを嗅いでくれるのは、心を開きかけている証拠でもあるのです。

まとめ

猫が人の指先のにおいを嗅ぐのは、単なる好奇心ではなく、本能的な理由があるから。猫にとって嗅覚は重要な情報チェックツールであり、指先にはその情報がたくさん詰まっているのです。指を差し出して嗅がせる行為は、猫との信頼関係を築く大切なステップとなります。