猫のティッキングとは?

ティッキングとは、1本の毛に2~4色のグラデーションがある被毛のことを指します。

毛先に行くほど色が濃くなる特徴があり、全体として美しい光沢と深みのある色合いになっています。ちなみに毛先の色が、本来のその子の毛の色です。

この模様は毛先だけに色を付ける「ティッキング遺伝子」によって生じて、特定の品種で顕著に見られます。

どうしてそのような色になったのか、明確な理由は不明ですが、猫が野生で生活していた時代に、敵から身を守るためのカモフラージュとして役に立ったと考えられています。そのため猫の祖先のリビアヤマネコの毛も、ティッキングなんだそうです。

ティッキングの被毛を持つ猫は、光の当たり方によって色の見え方が変わるため、ほかの猫よりもより美しく感じられます。

ティッキングをもつ代表的な猫種4選

1.アビシニアン

アビシニアンはティッキングを持つ猫種の代表格であり、世界中で愛されている猫種です。ラディ(赤褐色)と呼ばれる毛色が有名で、その美しさから「黄金の毛をもつ猫」とも言われています。

そしてこの美しい外見に加えて、アビシニアンは活発で知的な性格の持ち主としても知られています。人との関わりを好み、遊び好きな猫種です。

筋肉質でがっちりした体つきと大きな耳、アーモンド形の目は、古代エジプトの猫を思わせる気品ある容姿を演出します(ただし原産国はエチオピア)。

2.ソマリ

ソマリはアビシニアンの長毛種で、アビシニアンと同様に、「ティッキング」と呼ばれる美しい被毛をもちます。

ふわふわとした長毛は、まるでキツネのしっぽのような優雅さがあり、性格はアビシニアンと似て、活発で好奇心旺盛。遊び好きな個体も多いとされています。

知的な一面もあり、しつけもしやすいと言われています。その内面から、「犬のような猫」と呼ばれることもある猫種です。

ソマリはまさに、アビシニアンの特徴に長毛種の優雅さを兼ね備えた魅力的な猫と言えるでしょう。

3.オシキャット

オシキャットとは、あまり耳にしない猫種かも知れませんが、実はティッキングの被毛をもっている猫種です。

アビシニアン、シャム、アメリカンショートヘアの血統を引き継ぎ、ワイルドな見た目とは裏腹に温厚な性格の個体も多く、そのギャップもたまりません。

オシキャットの最大の特徴は、その美しい斑点模様です。まるで野生動物のような斑模様をもっており、「小さなヒョウ」を連想させます。ちなみにオシキャットという名前も、「野生の猫(オセロッテ)」から名付けられました。

活発で遊び好きの一面も持ち合わせており、飼い主とのコミュニケーションを楽しみます。知性や学習能力も高いため、しつけがしやすく、初対面の人にも友好的な猫種と言われています。

4.シンガプーラ

シンガプーラは、小柄な体と独特の色の被毛が魅力的な猫種です。東南アジアのシンガポール原産で、公認される猫のなかでは世界最小の猫種としても知られています。

シンガプーラの特徴のひとつが、ティッキングをもったその美しい被毛で、まるで宝石のような美しさがあります。

性格は非常に活発で好奇心旺盛。遊び好きで、上手に信頼関係が築けると飼い主とのコミュニケーションも大好きになる可能性が高いです。

ただ小柄な体からは想像もできないほどのパワーを持っていて、筋肉質でたくましい体つきをしています。

まとめ

ティッキングは猫の被毛に見られる特徴の一つで、遺伝子の働きによって生み出され、独特の美しさを演出しています。

すべての猫種に見られるわけではないですが、たとえば今回紹介したような猫種はティッキングを持つ猫種の一部になりますが、いずれもティッキングをもっている子が多いです。

ぜひこれから猫を飼育する人やすでに猫と暮らしている飼い主さんも、愛猫の被毛に着目してみてください。愛猫にしかない、魅力的な特徴が見つかるかもしれませんよ!


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情報提供元: ねこちゃんホンポ
記事名:「 猫の『ティッキング』を知っていますか?美しい被毛の特徴と代表的な猫種4選