猫が『ため息をつく』のはどんなとき?4つのシーンとそのときの気持ち
猫もため息をつく
猫も人間のようにため息をつくことがありますが、その理由は少し異なります。
人の場合は物事がうまくいかないときや、悩み・疲れ・ストレスなどがあるときにため息をつきがちです。
一方猫のため息は、一般的にリラックスした状態や、緊張が解けたときに見られることが多く、どちらかというと「ポジティブ」な行動なんですね。
ため息の仕方も、人間のように口から「はあ」と出るのではなく、鼻から「フン」と息を出すのが猫のため息です。
ちなみに人間のため息はマイナスイメージがつきますが、ため息は副交感神経を働かせ心をリラックスさせる効果があります。
つまり体が健康な状態を保とうとする普通の反応。必ずしもネガティブなものではないのです。
猫が『ため息をつく』4つのシーンとそのときの気持ち
1.リラックスしているとき
猫がため息をつく理由の一つは、リラックスしているからです。
人間が椅子に座ってホッと一息つくように、猫も心地よい状態でため息をつきます。たとえばお気に入りの場所で横たわったり、日向ぼっこをしていたり。
自然と体がリラックスし、ため息が出るのです。まるで人間のようですね!
2.緊張がとけたとき
猫がため息をつくのは、緊張が解けたときの反応でもあります。
たとえば見知らぬ来客が帰った後や、大きな物音が収まった後、または獣医の診察が終わった直後など。
ほかには飼い主と一緒に遊んだ後や、狩猟のあとにもため息をつくこともあります。
このため息は、身体的にも精神的にも緊張状態から解放される際の、いわば自然な生理反応です。
緊張していた筋肉がリラックスし、それまで高まっていた心拍数や呼吸が通常の状態に戻る過程で、自然とため息が出るのです。
つまり、猫が「もう安全だ」と猫が判断したサインとも言えます。
3.落ち着かせようとしている
猫がため息をつくのは、自分を落ち着かせようとする「転位行動」の一環である場合もあります。
転位行動とは、まったく関係のない行動をすることでストレスを緩和しようとする動物の心理的な反応を指します。
たとえば飼い主に怒られたり、ジャンプに失敗したりしたとき、猫はそのストレスやもどかしさを解消するためにため息をつくのです。
ストレスを感じた要因とは関係のない行動をして、気を落ち着かせたり紛らわせようとしているんですね。
4.病気
猫が人間のように口からため息を出したり、鼻をフガフガさせる様子が見られたら、それは病気のサインかもしれません。
猫は通常口から呼吸をしない動物です。そのため口から呼吸するのは、なにかしらのSOSが隠れている場合が多いのです。
たとえば呼吸器系の疾患や、循環器系の疾患などで呼吸がしにくくなると、口呼吸をしがちになります。
健康状態の変化を示すため息の場合は、食欲の減退・活動量の低下といった変化が併せて観察されることが多いので、もし異変に気づいた場合は獣医師に相談しましょう。
とくに高齢の猫の場合、このような変化には十分な注意が必要です。
まとめ
猫がため息をつく姿は、何気ない日常の一コマのように思えますが、その中にはさまざまな感情が隠されています。
リラックス・緊張がとけたとき、また転位行動として自身を落ち着かせようとするとき、さらには健康問題のサインである場合もあるのです。
もし愛猫との暮らしの中で「ため息」を見つけたら、その中に込められた心の声に耳を傾けて、猫の気持ちを推測してみましょう!
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