大切な愛猫を亡くした人にしてあげられることは?ペットロスの人に寄り添うための5つの注意点
ペットロスの段階
ペットロスによる悲嘆の過程には5つの段階があるとされています。
この段階を知ることで、愛猫を亡くした人が今どの段階にいて、その時どんな心理状態なのかを理解する手助けになります。
第1段階
愛猫が死を迎えていることを否定し、事実を認める事を拒み、納得しない段階。
第2段階
死別後、いつもの環境に愛猫がいないことで挫折感や虚しさを感じる段階。
第3段階
動物の死を防げなかったことに対し、罪悪感を持ち自責の念に駆られる段階。自らを衝動的に傷つけ、心の痛みを体の痛みに置き換えようとすることもあります。
第4段階
1人の時間をどう過ごして良いのかわからない場合と、1人になりたくて抑うつ状態に陥る段階。食欲の低下、呼吸困難、不眠などが起こることもあります。
また、動物との思い出の場所に近づくことができず、そこへ行くと体の震え、吐き気などが出ることがあります。
第5段階
動物の死を冷静に見つめることができるようになる段階。悲しみからの順調な回復には時間がかかりますが失った動物との関係を、幸せだったことと、その存在を亡くした悲しみとの両方から思い出せるようになります。
ペットロスの人と接する際の5つの注意点
1.丁寧な言葉遣いをする
まず、身近な人に愛猫が亡くなったと告げられた時に最初にかけるべき言葉は、基本的には人と同じ言葉です。
たとえ相手が友人などの親しい間柄であっても、まずは「心からお悔やみ申し上げます」などの丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
2.泣くことや、悲しむことを否定しない
愛するペットを失った悲嘆反応として悲しむのは当然で、悲しみに伴って「泣く」という行動があらわれることが多いです。
泣くことにより、涙という物質が体の中から外に出ますが、涙と共に悲しみ、孤独感、寂しさなどネガティブな感情を一緒に外に出すことができると考えられています。
泣くことは一番のストレス解消法といわれていて、ペットロスの場合にも、泣くことにより悲しいという感情を素直に表現することが大切だと言われています。
ですので「いつまでも泣いていると○○ちゃんが悲しむよ」「元気にしてないと成仏できないよ」など泣くことや、悲しむことを否定する言葉は避け、「悲しいのは当然だからたくさん泣いていいよ」「無理に元気出さなくていいよ」など感情受け止める声かけを心がけましょう。
3.話を丁寧に聞く
泣くことによりネガティブな感情を吐露した後は、言葉によって悲しみを表現することも大切です。
愛猫のことを話していくなかで自分の気持ちがまとまり、あるいは新たな気づきが生まれる場合があります。
ペットロスの人の話を聞く際には、最後まで丁寧に話を聞き、途中で自分の意見やアドバイスを言わないことが大切です。
相手の感情を否定せず、悲しみに共感して受け入れてあげるようにしましょう。
4.新しいペットを勧めない
ペットロスは新しいペットを迎えることで、緩和されることが分かっています。
その愛らしい姿や仕草で、飼い主さんを癒し、犬を飼うことの楽しさや楽しい記憶を思い出させてくれるからです。
しかし、新しいペットを迎え入れるのには気持ちに整理がついていること、迎え入れる環境が整っていることが重要です。
愛猫を亡くしてすぐは他の猫を見るだけでも辛い人や、愛猫を亡くしたショックから、もう二度とペットは飼えないと思う人も少なくありません。
その後、もう一度ペットを飼うかどうかは飼い主さん本人が決めることであり、無理に新しいペットを勧める必要はありません。
唯一無二の愛猫を亡くしたばかりは、他のペットを飼うなど考えられない人が多いです。無理にこちらからは勧めないようにしましょう。
5.心身をいたわる声かけや行動をする
ペットロスになると心や体にさまざまな変化や反応があらわれます。
心理的反応としては悲しみ、孤独感、怒り、罪悪感、不安、無力感などの感情などがあります。身体的反応としては胃の痛み、食欲不振・過食、睡眠障害、息苦しさなとがあります。
愛猫を失ったことは大切な家族を失ったも同然の人生の中でもとても辛いことです。
何をしてあげれば良いかわからないという方は、まずは相手の心身をいたわる声かけや行動をしてあげましょう。
まとめ
大切な愛猫を亡くした時、身近な人の支えは重要です。
しかし、話を聞くのが辛い場合や、ペットロスの人の身体的症状が通常の日常生活を送れないほど重症である場合、話を聞く側も1人で抱え込まないことが大切です。
このような場合には、早期に専門家に相談するようにしましょう。
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