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このため猫は、炭水化物を長期にわたり大量に摂取すると、消化不良や糖尿病などの病気を引き起こしてしまうことがあります。
猫は完全な肉食動物だという点が、犬とは大きく異なるところです。
猫は完全な肉食動物であるため、穀類など、植物性のものを消化することは苦手なようです。
では、植物性食材は全く不要でしょうか?
ペットとして飼育されている猫ではなく、野生の猫の行動を想像してみてください。
野生の猫はネズミやウサギなどを好んで捕食しています。
それら、小動物は米や豆、雑草などを食べて生きています。
猫もネズミなどを食べたときに、胃袋に残った植物を食べているのです。
そのため、植物からの栄養素も間接的には取り入れているものと考えられます。
とはいえ、キャットフードの中には猫に必要な栄養素はすべて含まれているので、あえて植物性食材を与える必要はありません。
ショッピングモールのペットコーナーには数多くのキャットフードが並べられています。
どんなフードを選べばいいのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
キャットフード選びは猫の健康にとても大事です。
まずはフードの表示をよくみて購入するようにしてください。
キャットフードを選ぶときは「総合栄養食」と表示されているものを選ぶようにしてください。
総合栄養食は、これと水さえあれば猫が栄養不足にならないように作られています。
毎日与える食事は総合栄養食にする必要があります。
「一般食」は簡単に言えば嗜好性の高いおかずです。
おいしくて猫は喜んで食べますが、猫に必要な栄養を満たしておらず、栄養バランスも考えられていないため主食にはしないでください。
一般食は総合栄養食にまぜて、たまに与えるか、薬を飲ませるときの特別なごちそうくらいにしておいた方が良いです。
猫用のおやつもたくさん販売されていますね。
嗜好性の高いものが多いので、主食より喜んで食べる猫が多いようです。
主食として総合栄養食を与えていれば、おやつは基本的には必要のないものです。
なかには、添加物などが入っており、猫の体に負担をかけてしまうものもあります。
ただし、ペットとして猫を飼っているかぎり、猫とコミュニケーションをとる手段としてたまにおやつを与えることもあると思います。
その場合も、おやつでお腹がいっぱいになってしまわないように量は加減してください。
また、おやつは猫にねだられるままに与えてしまうと確実に肥満の原因となってしまいます。
肥満は猫の寿命を縮める最も大きな原因とも言われているため、ここは注意したいところです。ちなみに、マグロ一切れ(10g)で体重4kgの猫なら一日に必要なカロリーの16分の1程度にも相当します。
猫は薬が犬より苦手な場合が多いので、薬を与えるときにおやつは使えると思います。
日頃から、当たり前のようにおやつを与えていると、おいしいおやつの「特別感」が薄れてしまいます。
おやつは病気で食欲が落ちているときや、投薬の補助として取っておく、くらいの感覚のほうがいいのではないかと思います。
フードには「療法食」というものもあります。
これは、獣医師から処方される食事で、腎臓が悪かったり、糖尿病になってしまったときなど、特定の疾患に対する食事療法専用のフードとなります。
療法食を与えるときは必ず獣医師の指示に従うようにしてください。
猫の食事を手作り食のみにするのは、アレルギーなど特別な事情がある場合を除いてはおすすめできません。
なぜなら、慢性的な栄養不良にさせてしまう可能性があるからです。
例えば、猫にとって必須栄養素であるタウリンが不足すると、重度の眼疾患や心疾患を引き起こすことがあります。
また、猫は塩味に鈍感なところがあるため、塩分の多い食事も平気で食べてしまいます。
すると、気づかないうちに塩分のとりすぎになってしまうこともありえるのです。
このようなことから、猫の栄養学によほど精通していないかぎり、手作り食はたまに与えるか、キャットフードにトッピングする程度にしておいたほうがいいと思います。
また、災害時など動物の救護施設にはたいていの場合、フードしか置いていないため、キャットフードに慣らして置くことは猫を預けることになった場合には重要となります。
猫は一日に10回くらい食事をたべることも珍しくありません。
一回の量は少ないのですが、回数が多いのです。
一回にたくさん食べると戻してしまうこともあります。
猫は食後によく嘔吐します。
獣医師への猫の飼い主さんからの相談も、猫が食後に吐くといったものが多いと感じます。
原因はいろいろあるのですが、そのひとつに一気にたくさん食べること。
これを防ぐには一回の量を少なくすることが有効です。
少量、頻回の食事が猫にはいいようです。
成猫であれば食事の回数は一日3〜4回くらい与えられればいいと思います。
一気食いしない猫なら置き餌でいいのですが、その場合はドライフードにしてください。
ウエットフードはとくに夏場には傷みやすいので、残したものは短時間で片付けるようにしましょう。
多頭飼育の場合、一頭が太ってしまうことが多いと感じます。
肥満の猫には獣医師が減量用フードを処方することもあるのですが、一頭だけ飼育している場合に比べて、多頭飼育されている猫の場合は減量が難しくなることがあります。
減量用フードは以前と比べるとずいぶんと味もよくなりましたが、それでも通常のフードのほうがおいしいようで、他の猫が食べているフードのほうに行ってしまい、本来食べて欲しいフードを食べなくなってしまうことが多いのです。
その結果、なかなか痩せることができません。
多頭飼育の場合、食事はなるべく別々の部屋にしたほうがいいのですが、それが無理なら、まず最初に肥満の猫に減量用フードを与えるようにするといいです。
自分の食事である程度満腹にしておくことで、他の猫のフードを欲しがらなくなります。
また、ウエットフードにするのも手です。
ウエットフードは水分量が多いため、満腹感を感じやすいからです。
ただし、ウエットフードはドライフードに比べて高価となります。
水を入れた食器は1ヶ所ではなく、何ヶ所かに置いておくとよいでしょう。
汚れた水を猫は好まないため、1ヶ所だと猫の唾液などで水が汚染されて、飲まなくなってしまうこともあります。
トイレの近くや、人が頻繁に出入りするような場所も、猫が落ち着いて水を飲めないため避けたほうが無難です。
猫は犬よりも水分不足になりやすいので、落ち着いて好きなだけ水を飲める環境を用意してあげることは大切です。
なかには、食器にはいった水をあまり飲まない猫もいます。
水道からポタポタと落ちる水を、なめるようにして飲むのが好きな猫もいるようです。
その場合は、水が流れたりこぼれ落ちたりする水飲み器に変えてみるのもいいと思います。
水に関しては、水道水で問題ありません。
ミネラルウオーターは尿石症を誘発するおそれがあるので与えないほうがいいでしょう。
水道水の塩素が気になる場合は浄水器を使用しても構いません。
猫は犬に比べると食事に対して、とても神経質な動物ですね。
犬は同じドッグフードを続けてもそんなに飽きることもありませんが、猫は飽きてしまう子が多いと感じます。
購入したドライフードがなくならないうちに猫が食べなくなったら、まずはフードの保管方法を確認してみてください。
肉食動物である猫の栄養や味覚を満足させるために、キャットフードにはオレイン酸という油脂が多く含まれています。
オレイン酸は口溶けがよく体にもいい反面、酸化しやすいという欠点も持ちあわせています。
そのため、キャットフードには酸化防止剤が入っているのですが、それでも酸化を完全に防ぐことはできません。
特に最近は飼い主さんのフードへの意識も高まっているため、酸化防止剤もなるべく天然の体にやさしいものに変わってきています。
そうすると、体にいい反面どうしても酸化防止効果は弱くなってしまいます。
ほかにもDHAやEPAといったオメガ脂肪酸もフードに含まれていることが多く、これらもまた酸化しやすいものです。
猫は酸化臭が苦手で、食欲を低下させる原因となります。
また、猫は食感にもうるさいため、ドライフードを開けたばかりの食感が好きな猫は、時間がたち少し湿気ったフードの食感で食欲が落ちることもあるようです。
犬はここまで神経質ではないと感じます。
この場合はフードに飽きたというより、管理の仕方を見直すことで購入したフードを食べきることができるようになります。
ドライフードは密閉した容器に保存することが、酸化や湿気るのを防ぎ、風味の低下防止となります。
ただし、ドライフードを冷蔵庫で保管するのはおすすめできません。
冷蔵庫からの出し入れによりフードの表面に結露が生じ、カビの原因となってしまうからです。
ドライフードは常温保存がいいです。
もちろん、ウエットフードは一度開封したら冷蔵庫で保存してください。
管理もしっかりしているし、質のいいフードを与えているのですが、それでもうちの子はすぐに飽きてしまうんですよ、そんな相談を受けることもあります。
ここでまた、野生の猫のことを想像してみましょう。
野生の猫が、毎日ネズミばかりだと飽きて食べなくなってしまうでしょうか?
おそらくそんなことはないと思います。
猫の食事への飽きを助長しているのは、飼い主の行動によるところも多いと私は感じています。
つまり、ねこが一日食べないとあの手この手ですぐにフードを変えたり、おやつを与えてしまうということです。
猫が動きまわり、元気で問題がなさそうなら、すぐにフードを変えたりせず、すこし様子をみることも必要ではないでしょうか?
空腹感は生きるうえで大切です。
野生でしたら、獲物が毎日手に入るとは限りません。
十分に空腹になったら、たいていの猫は食べだします。
ただし、肥満の猫の場合は長時間何も食べないと、肝リピドーシスという病気になってしまうこともありますので、心配な場合は獣医師と相談しながら行ってください。
すぐにフードを変えたりせず、様子をみているのだけれど、それでも猫が食事に飽きてしまい、かわいそうといったこともありますね。
その場合は、フードを4〜5日おきにローテーションで変更してみるという与え方をおすすめします。
まず、5種類くらい猫が喜んで食べるフードを探してみましょう。
この場合、キャットフードのメーカーも変えてください。
同じメーカーの魚味、チキン味で2種類とカウントするのではなく、まったく違うメーカーにしてみることです。
理由は同じメーカーだと、原材料も同じものを使っていることが多く、どこかで味が似通ってしまい猫が飽きてしまうことになる可能があるからです。
フードは外国産も多いのですが、国産フードも選択肢にいれておいたほうがいいです。
海外のものは、なんらかの事情で突然輸入できなくなるといったことが過去にも何度かあったため、国産品にも慣らしておいたほうがいいと思います。
A,B,C,D,Eと5種類見つけたら、5日ずつ順番に与えていくという方法です。
これだとフードに飽きるのをかなり防げます。
どんなにおいしいものでも、続くと猫は飽きてしまうことが多いので、5日ずつ変えて行くという方法は有効です。
このやり方を実行する場合、フードは少量のものか小分けされたものを購入したほうがいいでしょう。
フードに飽きさせないための方法の一つとして、ドライフードにウエットフードを混ぜるという方法もあります。
これはとても有効な方法で、多くの猫はドライよりウエットを好む傾向にあります。
ウエットフードは水分が多いため、野生の猫が捕まえて来る小動物に近い食感が得られるというのも理由の一つにあげられます。
ただし、ここで問題があります。
ウエットフードを全く食べない猫もいるのです。
そして、その理由のほとんどが、子猫時代をドライフードだけで過ごしたことによるものです。
猫は子猫の時に食べたものを、この食事は大丈夫といった感じでずっと覚えているようです。
逆に子猫の時に食さなかったものは、その後もずっと口にしないといったことがみられます。
猫にとって、子猫時代になにを食べたかはその後もずっと影響を及ぼすということです。
つまり、子猫のときにドライフードしか与えられなかった猫は、成猫になってもドライしか食べなくなることが多いということです。
猫も10歳を過ぎたあたりから消化機能が低下してきます。
また、老猫は腎疾患にもかかりやすいので、水分補給という意味でもウエットフードがおすすめなのですが、なかなか食べてくれない子も多いのです。
ウエットでもドライでも好き嫌いなく食べる猫に育つと飼い主さんも楽ですし、猫の健康にもいいでしょう。
そのためには、子猫の時にいろいろなものを与えておくと好き嫌いが少ない猫に育つと思います。
以上、猫の食事を考える際に重要と思われることを書いてみました。
参考にしてみてください。