たくさんの“ありがとう”を込めて…『死期の近い愛猫』のためにやってあげたい4つのこと
1.寝場所を整える
死を間近に迎えた猫は、1日のほとんどを寝て過ごすようになります。そのため、猫にとって最期の場所が寝床となることが多いです。なるべくストレスなく過ごせるよう、寝床を整えてあげましょう。
といっても、最期のために寝床を新調する必要はありません。猫は新しいものに対して警戒心を抱くことが多いため、普段から愛用しているベッドやマット、クッションで十分です。
ほとんど動くことができなくなると床ずれになりやすいため、柔らかいクッションを下に敷いてあげるのがおすすめです。また垂れ流しとなった排泄物で体が汚れないよう、こまめに清潔にしてあげる必要もあります。ペットシーツを敷いたり、洗濯しやすいカバーをかけてみてください。
2.優しくなでてあげる
死ぬ直前には、視界がぼんやり曖昧になると言われています。今まで視力からさまざまな情報を得ていた猫は、周りがどんな状況なのか不安になることでしょう。優しくなでて落ち着かせてあげると、心が安らぐかもしれません。
ただし無理をする必要はありません。スキンシップが体の負担になることもあるので、飼い主さんの判断で決めてあげてください。できそうであれば、膝に乗せて抱っこしてあげてもいいでしょう。
また、体の感覚が徐々になくなっても、聴覚だけは最後まで残っているのだそう。愛猫の名前を呼んだり、「かわいいね」とポジティブな言葉をかけてあげてください。もし触ったり抱っこすることが難しくても、優しく声をかけてあげるだけで安心するはずです。
3.お気に入りのものをそばに置く
猫の気持ちを少しでも安らげるために、お気に入りのおもちゃやタオルをそばに置いてあげることをおすすめします。慣れ親しんだものが手の届くところにあるのは、猫にとっても心安らぐことだと考えられるからです。
もちろん、お気に入りのものであればどんなものでも構いません。遊んだり食べたりする元気はないかもしれませんが、好きだったおもちゃやおやつを置いておくのもいいでしょう。飼い主さんのことが大好きな猫なら、飼い主さんのニオイがするものでもいいかもしれません。
ちなみに、死ぬ前の猫は水を頻繁に飲みたがることがあります。遠くまで歩いていくのは大変なので、寝床のそばに水飲み場を用意してあげましょう。
4.食べたいものをあげる
死の直前、突然元気になって歩き回り、回復したように見えることがあります。この現象は「中治り」といって、人間にも猫にも見られます。食欲があるようであれば、好きなものを与えてあげるといいでしょう。
たまにしかあげていなかったおやつや贅沢なご飯など、今まで我慢してきたものをあげられる最後のチャンスです。小さく刻んだりシリンジで与えたりすると、弱った猫でも食べやすくなります。
ただし、最後だからといっていくらでも食べさせていいわけではありません。もともと胃腸の働きが弱っているところに過剰に食べさせると、消化器官に余計な負担をかけることがあるからです。また、死の直前まで食べるものを制限される場合もあるので、あらかじめ獣医師と相談してくださいね。
まとめ
死が迫ると、食欲が低下したり排泄を失敗したりと、今までできていたことが急激にできなくなります。愛猫の弱った姿に胸が痛むでしょうが、猫本人も不安を感じているはずです。
飼い主として最期にできるのは、そんな猫の不安を少しでも軽くしてあげることでしょう。落ち着ける場所を作ったり、優しくなでてあげたり…。猫の性格によっても、最期に求めるものは違うはずです。
死の直前は、飼い主から猫に愛情を伝える最後のチャンスです。悔いがないように、温かい気持ちで寄り添ってあげてくださいね。
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