猫の『首をつまむ』と静かになるのはなぜ?2つの理由 正しいつまみ方のコツも
猫の「首をつまむ」と静かになる理由
暴れている猫でも、首の後ろをつまむと嘘のようにおとなしくなることがあります。愛猫でも経験したことがある飼い主さんは少なくないのではないでしょうか。
実は、猫の首をつまむと静かになるのには、以下の2つの理由があります。
1.本能的に起こる反応だから
猫には「つまみ誘発性行動抑制(PIBI:Pinch Induced Behavioral Inhibition)」と呼ばれる本能的に起こる習性があります。
まだ自力で歩けない生まれたばかりの子猫は、母猫が首の後ろをくわえて持ち上げて一緒に移動します。
子猫は首の後ろをつままれると母猫がくわえて移動するのだと認識して、安全に移動ができるように、本能的に体を丸くして大人しくしているのです。
成猫になってもその習性は残っていますので、首をつままれると本能的に静かになってしまうのです。
2.心拍数が下がるから
ある実験では、猫の首の後ろにクリップを取り付けると、その猫の心拍数が下がって受け身の状態になることが分かっています。
子猫だけでなく成猫も、首の後ろをつままれると心拍数が下がって受け身の状態になるようです。
そのため、病院に連れていく時や爪切りなど、猫が苦手としているお手入れの時に活用できる方法です。
実はリラックス効果も
猫の「首をつまむ」行為は、猫をおとなしくさせるだけでなく、うなじへの刺激によりマッサージのようなリラックス効果も期待できます。
猫は上を見上げるなど首が疲れる動作をよく行うため、日頃のコミュニケーションの一環として、優しく首の後ろをつまんでマッサージしてあげると喜んでくれるかもしれませんよ。
猫の「首をつまむ」ときの注意点
ここまでの説明で、猫の「首をつまむ」と静かになることが分かりました。しかしこの行為、実は適切に行わないと猫の健康を損なってしまう可能性もあります。
そこで、猫の「首をつまむ」際には、以下の点に注意する必要があります。
- つまむときは優しく
- 首をつまんだまま持ち上げない
- 首をつまんだままゆすらない
- 嫌がる場合は無理につままない
ちなみに、体重3kg以上の成猫は、首をつまんだまま持ち上げると皮膚だけが伸びて、前半身に大きな負担がかかってしまいます。そのため、皮膚を優しくつまむだけにしましょう。
まとめ
今回は、猫の「首をつまむ」と静かになる理由について解説しました。
猫は、首の後ろをつまむと本能的におとなしくなります。主に子猫に見られますが、成猫でもおとなしくなる子はいます。
成猫をおとなしくさせたい場合は、そのまま持ち上げてしまうと大きな負担がかかるので、優しくつまむだけに留めてください。
病院に行く時や苦手なお手入れをする時など、愛猫を静かにさせたい時などにうまく活用していきましょう。
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