猫が『下痢』をしているときに考えられる原因4つ 即受診すべきサインは?
猫が『下痢』をしているときに考えられる原因4つ
1.フードの変更
猫のフードを急に変更したり、新しいフードを与えたりすると、下痢を引き起こすことがあります。
というのも、新しいフードの成分や栄養バランスが今までと異なると、猫の消化器系が対応しきれなくなってしまうからです。
すべての猫に起こるわけではないですが、消化器運動が衰える老猫やお腹が弱い猫の場合は、フードの変更だけでも下痢をすることは珍しくありません。
食事を変更するときは前のフードと新しいフードの比率を、数日間かけてゆっくりと変えながら変更しましょう。
2.ストレス
猫はストレスを感じると、下痢を引き起こすことがあります。ストレスによって腸の運動が乱れたり、腸免疫のバランスが崩れたりするためです。
人もストレス環境に置かれると、「お腹が痛くなる」「下痢・便秘になる」といった消化器の不調が生じやすい人はいますが、猫も同じです。
とくに猫はストレスにとりわけ弱い生き物なので、人からしたら些細な出来事でも、それが下痢の原因となることもあります。
たとえば引っ越し・自然災害・同居猫との関係悪化・家族構成の変化・飼い主とのコミュニケーション不足など。
ストレスは下痢の原因になるだけでなく、猫の生活の質にも悪影響を与えるものなので、なるべくストレスフリーな環境を整えてあげましょう。
3.薬による影響
動物病院から処方される薬が原因で、下痢をすることがあります。とくに抗生物質の服用は、下痢を起こす原因になることがあります。
抗生物質は感染症を治療するために使用されますが、同時に腸内細菌のバランスを崩してしまうことがあるのです。
一緒に整腸剤を処方されるケースが一般的であるものの、それでもお腹を壊してしまう猫もいるので、もし下痢が数日続くようなら獣医師に相談してください。
抗生物質は必要があるから処方されているものであり、中途半端な使用は耐性菌発生の原因になるので、自己判断で止めるなどはしないようにしましょう。
4.病気
猫が下痢をする原因にはさまざまな要因がありますが、その中でも病気によるものは特に注意が必要です。
猫の下痢の原因となる病気は、たとえば…
- ウイルス性疾患:猫パルボウイルス、猫コロナウイルスなど
- 細菌性感染症:クロストリジウムなど
- 寄生虫感染:原虫類、回虫、鉤虫、線虫、条虫など
- 中毒
- 食物アレルギー、食物不耐症
- 内臓疾患:胃腸炎、大腸炎、膵炎、腫瘍、炎症性腸疾患、腸重積、肝疾患、腎臓病など
上記以外にも下痢につながる病気はありますが、どんな原因であれ病気が原因で下痢を引き起こす場合は、適切な治療を行わなければ重篤な状態に陥ることもあるので、注意が必要です。
「たかが下痢」と侮らず、必要に応じて動物病院を受診しましょう。
猫の下痢で「即受診」すべきサインは?
猫の下痢は単発で食欲もあって元気な場合、必ずしも動物病院を受診しなければいけないということはありません。
ただし以下のような症状が出ている場合は、たとえ夜間でも動物病院に相談・受診しましょう。
- 元気がない(ぐったりしている)
- 嘔吐もしている
- 脱水している
- 異物を飲み込んだ可能性がある
- 鮮血便 など
また以下の場合は、猫が元気でも診察時間中に動物病院を受診しましょう。
- 下痢が2日以上続く
- 食欲がない(もしくはムラがある)
- 少量の血が混じっている
- 血便や黒いタール状の便をしている
- 便の中に虫がいる
- お尻に虫のようなものがいる など
猫の下痢は原因によっては、すぐに動物病院を受診する必要があるケースもあります。猫の様子をよく観察し、適切な対処をとれるようにしましょう。
まとめ
猫の下痢は多くの原因によって引き起こされますが、、食事の変更やストレス・薬の影響・病気などが主な要因です。
下痢が続く場合や今回紹介したような即受診すべきサインが見られる場合は、動物病院を受診しましょう。
猫の健康管理に努め、早期に対処できれば猫の健康を守ることができるはずです。
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