猫から「いいニオイ」がする5つの理由

1.汗腺が少ない

本来「けもの臭」とは、体中にある汗腺から汗や老廃物を出すことで発生するニオイです。猫の体には鼻と肉球にしか汗腺が無いので、けもの臭が少ないと言われています。

人と異なり、体温調節の意味はなく、緊張などの精神的要因などで分泌の程度が変わるとされています。

そのため、こまめにシャンプーをしなくても体が臭くならないのです。

2.日光浴で消毒している

日光には殺菌・消毒の効果があります。猫が日光浴を好むのは、気持ちがいいという理由もあると思いますが、日光浴によって皮膚表面の雑菌が増えすぎないようにする効果も得られている可能性が高いです。

猫の体からお日様のような香りがするのは、天日干しされたお布団と同じ状態になるからです。

また、猫の被毛には温度が上がることでニオイが強くなる性質があります。猫から「香ばしい」ニオイを感じるのは、被毛が温まりニオイが強くなったからです。

3.グルーミングで清潔を保っている

猫は一日に何度もグルーミングをしていますが、これは体を清潔に保つことだけでなく、野性時代の名残だと言われています。猫の唾液は無臭であり、グルーミングをすることで体臭を消し、敵に悟られないようにするためにおこなっています。

そのため、猫の体は私たちが洗わなくても自分でお風呂に入っている状態になるので、けもの臭がしない「いいニオイ」の体になるのです。

ただし、これで歯周病などの唾液の臭いが強くなると、体はいいニオイではなくなってしまう可能性が高いので注意が必要です。

4.せっけんや柔軟剤の残り香

猫の被毛は密度が高く、ニオイが移りやすい性質があります。入浴した後や手を洗った後に猫をなでたり、猫が洗い終わった洗濯ものに乗っかったりすると、そのニオイが体にうつることがあります。

お風呂に入っていないのに体からシャンプーのニオイがしたり、香水のようないいニオイがするのはそのためです。

少量であれば問題はありませんが、猫はグルーミングで体を舐めるので、あまりニオイの強いものは使用を控えた方が良いかもしれません。

特に柔軟剤やハンドクリームなどには、猫の体に悪い成分を含むものもあります。使用するときは成分を確認するか無香料のものを使うことをおすすめします。アロマスプレーなども注意が必要です。

5.フェロモン

猫は「おでこ」「あご」「耳の付け根」といった顔の周辺からフェロモンを出しています。猫の体の中でも「おでこ」からいいニオイがすると感じるのは、猫のフェロモンを感じ取っているからかもしれません。

また、猫の体には動物性脂質やタンパク質があります。これは牛乳やバターなどと同じ成分のため、猫の体からパンケーキのような甘い香りがする理由だと言われているようです。

猫から「いつもと違うニオイ」がしたら要注意

猫の体や口の中は、健康であれば無臭です。しかし、いつもと違うニオイや悪臭を感じた場合は病気の危険性があります。

特に口の中からツンとした嫌なニオイを感じた場合、歯肉炎や口内炎など口腔内の病気の可能性があります。他にも、胃腸や腎臓に不調がある場合も口臭がきつくなることがあります。

体に不調があることで唾液が臭くなると、グルーミングをしたときにそのニオイが体にも付着します。その結果、猫の体からも悪臭がするようになるのです。

口腔内以外にも、耳やお尻からいつもと違うニオイを感じることがあります。ニオイに異変を感じた時は、猫の体調に変化が無いかを確認し、獣医師に相談するようにしましょう。

まとめ

猫のニオイを嗅ぐことは、私たちが癒されるという理由もありますが、猫の健康状態を把握する為にも必要な行動のひとつです。

猫の不調はニオイからも感じ取れるので、色々な場所のニオイを覚えておくことも必要かもしれませんね。

とはいえ、あまり激しく「猫吸い」をしすぎると嫌がられてしまいますので、愛猫が嫌がらない程度に楽しむようにしましょう。


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情報提供元: ねこちゃんホンポ
記事名:「 猫から『いいニオイ』がする5つの理由 けもの臭がまったくしないのはなぜ?