猫も『うつ病』になる!?早めに気づいてあげたい5つの初期症状 どんな治療法が?
猫の「うつ病」初期症状は?
人の「うつ病」とは厳密には異なることは前述しましたが、もしも愛猫が「うつ病」に近い状態になってしまった場合、仕草や行動から精神状態を確認することができます。以下の症状が見られないか確認をしてみましょう。
1.遊ばなくなる
猫が抑うつ状態になると、遊ぶ意欲がなくなります。猫用のおもちゃは、本来獲物と見立てて捕まえることで狩猟本能を満たすことができるのですが、抑うつ状態ではそういった本能的な情動にも影響を及ぼします。
健康状態に問題がなければ、動くものに対して本能的に体が反応してしまうものです。遊ぶことに無関心になっていたら「うつ病」の初期症状かもしれません。
2.食欲が低下する
毎日の食事は猫にとって、一日の中で最も楽しみにしている時間です。健康を維持するための栄養を必要な分だけ摂る必要があるのですが、抑うつ状態になると食欲も落ちてしまいます。
必要な栄養を補充できなければ免疫力も低下して他の病気も引き起こしやすくなります。通常に比べて食べムラが増えたりフードを残すことが多くなったりしたら早めに動物病院に相談してみましょう。
3.頻繁に鳴いている
心が不安定な状態になると、鳴いて訴えようとすることが増えることがあります。飼い主さんが猫の傍を離れたとき、就寝中の夜遅い時間帯に繰り返し鳴くことが多いでしょう。
落ち込んでいる猫は、いつもお世話をしてくれる飼い主さんに頼ろうと必死になります。鳴いているのを無視し続けるのは逆効果になりやすいため、まずは優しく接して猫の気持ちを受け止めてあげましょう。
逆に隠れたままほぼ動かなくなる猫もいます。猫によって症状は様々なので、行動に異変がないか注意して観察する習慣をつけましょう。
4.睡眠時間が長すぎる
変わりのない退屈な生活が続くと、猫は睡眠時間を多くとるようになります。
もともと日中は寝ていることがほとんどですが、猫が活発になりやすい夕方から夜になっても寝ていたら「うつ病」の症状の可能性があります。「起きていても楽しいことがない・嫌なことがある」「やる気が出ない」と感じているため、必要以上に睡眠をとるのです。
5.トイレの排泄トラブル
猫の精神面に問題が起きると、トイレの排泄トラブルとして表れることがあります。トイレ以外で排泄したりトイレに行く回数が増えたり、逆に激減したりしたら精神的問題の初期症状かもしれません。
トイレを我慢すると、膀胱炎のような泌尿器系の病気にもなりやすいです。猫がストレスを溜め込まないように気をつけてあげましょう。
猫の「うつ病」どんな治療法がある?
- サプリメントを摂取する
- 食事内容を見直してみる
- 猫がリラックスする猫用フェロモン剤を試す
- 新しい猫おもちゃを取り入れる
- 薬剤療法
猫の健康的な精神状態を取り戻すには、気持ちが落ちつくサプリメントを活用してみるのも良いでしょう。動物病院で広く用いられるサプリメントとして「ミルクカゼイン」を主成分とするものがあります。また、脳内の幸せホルモンを増加させる「トリプトファン」が含まれるフードも有効と考えられています。
一日に必要な食事をきちんと摂れるようになると、体が動けるようになるため、精神面の安定もしやすくなります。食事内容や環境の見直しも行ってみましょう。
また、遊ぶ時間が少ないと毎日の生活に刺激がなく、つまらなく感じてしまうものです。遊ぶ時間を増やすことや新しいおもちゃを取り入れて猫の楽しみを作ってあげましょう。時々、少量のまたたびを爪とぎや猫おもちゃに付けて気分転換させるのもおすすめですよ。
症状が重度の場合は、可能であれば行動診療に特化した獣医師の診断を受け、行動治療と抗うつ剤などの処方を受けることも検討しましょう。
まとめ
猫の場合、表情で病気の可能性を判断することは難しいですが、さまざまな初期症状から「うつ病」に近い状態にあるかどうかを気付いてあげることができます。
精神面の健康状態を改善するためには、飼い主さんの気付きや配慮がとても大切です。
愛猫が幸せに暮らせるように、日頃から適度なストレス発散と愛猫が喜ぶことを意識的に行いたいですね。
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