猫が窓辺で『外を眺めている』ときの3つのキモチ ニャルソック中?それとも外に出たい?
1.不審者がいないか見張っています
たとえ子猫の頃から室内猫として暮らしていても、猫本来の行動習慣は根強く残っています。縄張り意識もそのひとつです。
猫は、自分の暮らす場所、つまり、テリトリーをとても大事にします。異変や侵入者などの確認をいつも怠りません。野生の世界では、縄張りの巡回パトロールが一種の「仕事」のようなものです。
もちろん、室内猫は自由に出歩けないので、巡回パトロールの代わりに、状況がよくわかる窓辺から、外の世界をつぶさに観察します。
縄張りを荒らす者はいないか、飼い主さんを困らせる悪党はいないか、鋭い視線を走らせ、しっかりとチェック。
安全を確認できたら、まるでひと仕事終えたような気分です。きっとその日のごはんも美味しいことでしょう。
2.日なたぼっこで身も心もケアしています
穏やかな晴れの日、窓辺にそっとたたずんで外を眺めていたら、日なたぼっこを楽しんでいるのかもしれません。猫は、太陽と仲良しです。
ただ日に当たってまったりくつろいでいるわけではありません。実は、日なたぼっこは、猫の健康維持に欠かせない習慣です。
体内時計の調整をはじめ、幸せホルモン「セロトニン」の分泌、皮膚・毛のツヤの回復、免疫力アップなど、いろいろな効果があります。
日なたぼっこする姿はのんびりそのものですが、身体の中の様子は案外忙しいようです。作業着姿のちっちゃな猫たちが、太陽の力を借りて、時計のねじを巻き戻したり、毛先を磨き上げたり、バリケードを新調したり、せっせと「メンテニャンス」しています。
3.面白いからつい夢中になってしまいます
猫は警戒心が強い一方で、好奇心旺盛な一面もあります。日々、窓の向こうで起こるさまざまな出来事は、愛猫にとっても興味深いはずです。
地面をピョンピョン跳ねるスズメや突然飛び立つ鳩、颯爽(さっそう)と横切っていくツバメ、川のそばならカルガモの声も聞こえてくるでしょう。その間にも、人や車、自転車が行き交い、ときに見慣れぬ外猫が目の前を通り過ぎていきます。
愛猫が窓辺から見つめる日常は、飼い主さんが思う以上に面白く、刺激に満ちているかもしれません。
猫にとって窓辺は、まさにライブ会場の最前列です。いちばん眺めのいい席に陣取って、部屋にいながら外の世界をバーチャルに体験しています。
保護猫の場合、以前のことを思い出し、多少なりとも外に出たくなってウズウズしているかもしれません。ただし、ご承知の通り、刺激に富んでいる反面、一歩外に出ると危険がいっぱいです。交通事故や他の猫との争いなど、命に関わる心配もあります。
愛猫が窓辺で外を眺めているときは、窓を開けない、鍵をかけるなど、逃げ出さないように対策してください。
まとめ
窓辺でたたずむ猫はとても魅力的です。そんなとき、どんな心理でいるのか、今回は代表例を3つ紹介しました。キーワードは、縄張り意識、日光浴、好奇心です。
「何を見ているのかな?」と想像しながら、外の様子に夢中の愛猫をやさしく見守る。それもまた、飼い主さんのささやかな喜びかもしれません。くれぐれも脱走対策だけは怠りなく。
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