猫には『危険なハーブ』4選とその理由 自家栽培をするなら愛猫の手の届かないところで
猫に「危険なハーブ」4選
ハーブの中には、猫にとって重度の中毒症状を引き起こすものもあります。私たちの生活の中でも身近なものが多いので、猫にとって特に危険な種類のハーブをご紹介します。
1.ラベンダー
私たち人間にとって、ラベンダーの香りや色はリラックス効果を感じさせる心地の良い植物です。
しかし猫にとっては中毒性が強く、死に至る可能性もある危険な植物です。ラベンダーに含まれる「リナロール」や「酢酸リナリル」といった成分が、猫の肝臓や腎臓に悪影響を及ぼすと言われています。
猫がラベンダーを口にすると、下痢や嘔吐、けいれんといった症状がみられ、摂取量が多ければ命を落とすこともあるのです。
ラベンダーの香りが付いた芳香剤やハンドクリームなどは使わないようにしてください。また、アロマオイルに使われている精油は、ハーブの成分を凝縮しているので大変危険です。
2.ティートゥリー
ティートゥリーは以前、猫用のシャンプーなどにも使用されていて、ノミや虫よけといった効果が期待されていました。
しかし、使用した猫の中に中毒症状が出るケースが増え、ティートゥリーに含まれている「テルピネン‐4‐オール」という成分などが猫の肝機能や神経にダメージを与える危険性があるという実験結果が出ています。
消臭スプレーや化粧品などに含まれていることもあるので、成分表を確認するか、猫に触れる前に必ず洗い流すようにしておくようにしましょう。
3.ユーカリ
ユーカリと言えば、コアラが良く食べているイメージですよね。実はユーカリは毒性の強い植物で、コアラはその毒を解毒するために、一日のほとんどを睡眠に当てていると言われています。
ユーカリに含まれる「ピネン」という成分が猫にとっては有毒で、口にすると低体温や神経症状が出ることもあります。多量に摂取すると死に至る中毒症状を起こすこともあるので、注意してください。
4.ペパーミント
ミントの中には、猫が食べられる種類のものがあります。「キャットニップ」がその代表で、おもちゃなどで使用されているのをよく見かけますよね。
しかし、同じミントでも「ペパーミント」は猫にとって有害です。ペパーミントに含まれている「ケトン類」が猫に中毒症状を及ぼす危険があるので、誤って口にしないよう注意しましょう。
ハーブを「自家用栽培」するときの注意点
自宅でハーブを栽培するのであれば、なるべく猫の手の届かないところで栽培するようにしてください。
また、必ず猫が食べても害のない種類のものを選ぶようにしましょう。猫にも安全なハーブの種類は以下の通りです。
- キャットニップ
- カモミール
- シソ
- ローズヒップ
上記のハーブは猫が口にしても安全だと言われていますが、当然食べ過ぎれば中毒を起こす危険性があります。
猫は必要な栄養素を総合栄養食で摂ることができるので、ハーブを食べる必要はありません。
どうしても自家用栽培したいのであれば、猫に害が少ないものを選び、猫の手の届かない部屋で栽培することで、誤飲による事故を防ぐことができます。
まとめ
私たち人間にとって、ハーブの香りは心と体を癒してくれる植物です。しかし、猫にとっては皮膚に触れるだけで、少しでも食べてしまうだけで中毒症状を引き起こしてしまう危険なものでもあります。
体を舐めて綺麗にする習性を持つので、私たちの使用する化粧品やハンドクリーム、柔軟剤などが毛についてしまうと、その成分を舐めて摂取してしまうのです。
そのため我が家でも、柔軟剤やハンドクリームは無香料のものを使用し、猫の体に成分が付着しないように注意しています。
香りを楽しみたいときは、猫のいない部屋で制汗剤や香水を少しだけ付けるようにして、帰宅後にはすぐ着替えたり入浴したりして対策しています。
愛猫の健康を守るためにも、日常で使う物の成分を確認し、猫の体に害のないものを選ぶようにしてくださいね。
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