猫にはアブナイ『春の行事』3選 気の緩みで猫を危険な目に合わせないための対策
1.ひな祭り・こどもの日
ひな祭りやこどもの日は日本の伝統的な行事ですが、その風習や飾り付けに潜む危険から、猫を守らなければいけません。
というのもひな人形や五月人形は猫に傷つけられたり壊されたりして、欠落部品を猫が飲み込む危険性があったり、雛菓子や柏餅などの食べ物にも注意が必要だからです。
ひな人形や五月人形の危険性
ひな人形や五月人形は伝統的で可愛らしい(勇ましい)外見ですが、猫にとっては興味を惹く対象となります。
そして好奇心が強い猫は見慣れないものに対して、つつく・舐める・かじるなどの行動をよくとり、壊れた人形が、猫への怪我や人形の破損、破損した部品の飲み込みにつながる可能性が高いです。
ひなまつりとこどもの日の食べ物の危険性
イベント時に飾るひな祭りのひなあられや、こどもの日の柏餅や菓子類は、餅やあめ・ゼリーなど、猫が誤って食べると窒息や消化器系の障害を引き起こす恐れがあります。
またほかには桜の塩漬けや菜の花の天ぷらなど、猫には高塩分で害が出るような食材も多く使われるでしょう。
そのためイベント期間中は、猫が人形に触れないよう別室で飾ったり、人間の食品に猫を近づけさせないなどの対策が必要です。
2.お花見
お花見の季節は多くの人々が桜の開花を楽しむ風物詩となっていますが、猫には潜在的な危険が伴います。
お花見に猫を連れていくという人は少ないかもしれませんが、もし猫とお花見を楽しむ予定のある人は注意しましょう。
野外で逃走とケガの危険性
野外での飲食や人混みなど普段の生活環境とは異なる環境下では、猫が事故やけがに遭うリスクが高くなるでしょう。
とくに桜の名所ではたくさんの人々が集まるため、猫はパニック状態に陥ることがあります。そうなると暴走し、逃げた挙句事故に巻き込まれる可能性も否定できません。
そのため猫を連れてお花見に出かけることは、なるべく避けるのが好ましいです。どうしても外出しなければいけないときは、キャリーの中にいてもらい猫用のリードをつないでおくといった対策をしましょう。
お花見の飲食物の危険性
お花見の飲食物が猫に与える危険は、看過できません。
たとえばアルコール飲料は猫に中毒症状を引き起こす可能性があり、命に関わる事態にもなりかねませんし、おつまみのからあげや味付けのされた惣菜はこれまた高塩分で猫に悪影響です。
もし猫を連れてのお花見をするにしても、飼い主は花やおしゃべりに夢中になりすぎず、猫の監視は怠らないようにしましょう。
ほかの動物と接触の危険性
お花見では犬をはじめ、カメや鳥、ハムスターなど、珍しいペットを連れてくる人をよく見かけます。
そのため猫がほかの動物と接触し、ケンカしたり、ケガをさせたりするリスクも懸念しなければいけません。
緊張状態の猫はほかの生き物に襲い掛かってしまうこともあり得ますので、ほかの動物との接触には注意しましょう。またマダニ・ノミの予防も必須です。
3.ホワイトデー
ホワイトデーとは日本では、男性から女性への感謝の気持ちを込めた返礼の日ですが、贈答品の中には猫にとって危険なものが潜んでいます。
チョコレートやそのほか菓子類の危険性
たとえばチョコレートは猫にとって大変危険な食べ物です。
チョコレートに含まれるカカオ成分のテオブロミンは、猫では代謝されにくく体内に蓄積して中毒症状を引き起こし、種類(ダークチョコは要注意)や摂取量によっては猫の命に関わります。
中毒症状として嘔吐、下痢、発作、心拍数の変化などがあらわれ、重篤な場合は死に至ります。そのためチョコレートは絶対に猫に与えてはいけません。
またホワイトデーの定番ギフトであるクッキーやケーキなども、猫が誤って食べると危険です。これらの菓子には、小麦・バター、卵、砂糖が多量に使用されており、たくさん摂取すると下痢や嘔吐、アレルギーなどの原因になります。
そのためホワイトデーの贈り物は、猫の手の届かない場所に保管しましょう。
アクセサリーの危険性!
ホワイトデーの贈り物では、食品だけでなく女性にアクセサリーをプレゼントする人もいるでしょう。しかしこれらの贈り物にも要注意。
ピアスや指輪、イヤリング、ネックレスを猫が誤飲してしまう恐れがあるからです。これらを飲み込むと、内視鏡で摘出を試みたり、場合によっては開腹手術をすることがあります。
とくにネックレスといったひも状の異物を飲むと、ネックレスなどが猫の腸壁に引っ掛かりギャザーのように縮れて「アコーディオン」のようになってしまい、非常に危険な状態に。アクセサリーを飲み込む猫なんていないと思われがちですが、好奇心旺盛の猫はさまざまなものを口にします。
たとえ食品でなくても、猫の手が届く場所にものを放置しないようにしっかり管理しましょう。
まとめ
猫と過ごす春の行事には、潜在的な危険がいくつも存在します。そのため飼い主は、今回紹介したような危険な行事で起こりえる「不測の事態」に備える・予防することが大切です。
また万が一の事故に備え、改めて最寄りの動物病院の場所と連絡先を控えておくのもいいでしょう。
猫と素敵な春を迎えるために、飼い主として猫への配慮を忘れずに行いましょう。
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