猫に『絶対に与えてはダメな食材』4選 愛猫にとっては毒同然!誤食したときの対処法も
1.ネギ類
ネギ、玉ネギ、ニラ、ニンニクなどのネギ類は猫にとってとても有毒な食材です。
ネギ類に含まれる「有機チオ硫酸化合物」「アリルプロピルジスルファイド」が猫の血液中の赤血球を破壊し、俗に「ネギ中毒」と呼ばれる溶血性貧血を引き起こしてしまうのです。
中毒の症状は貧血だけでなく、
- 血尿
- 嘔吐
- 発熱
- 血便
- 呼吸困難
といったものも見られます。
ひとかけら食べただけでも命に関わる症状が出る可能性があるため、ネギ類を使った料理やスープの誤食にも注意が必要です。
症状が出るまでの時間は口にした量や個体差により違うものの、早いと30分〜1時間程度、長いと1日後や2日後に表れる場合があります。
2.チョコレート
猫がチョコレートに含まれる「テオブロミン」を摂取すると、分解に時間がかかってしまい中毒症状を引き起こします。
テオブロミンは猫の神経系や心臓に悪影響を及ぼし、
- 嘔吐
- 下痢
- けいれん
- 失禁
- 呼吸が早くなる
- 不整脈
といった症状が表れます。
市販の板チョコレート(ミルク)には1枚あたり110〜120mg程度のテオブロミンが含まれており、中毒症状は体重1kg当たり20〜60mgほどの摂取で起こるとされています。
体重が5kgの猫なら板チョコを1枚食べると中毒が出ることになりますが、チョコレートの種類やカカオの濃さによってテオブロミンの量は異なるため油断は禁物です。
中毒症状はチョコレートを誤食してから早いと1時間ほどで表れはじめます。量や猫の体質によっては5〜6時間ほどで重篤な症状が出る危険性もあるので、速やかな対処が必要です。
3.コーヒー
普段からコーヒーを飲む飼い主さんもいると思いますが、猫にとっては危険性の高い飲み物なので誤飲しないように細心の注意を払う必要があります。
コーヒーに含まれる「カフェイン」が興奮状態を引き起こし、口にしてから約1〜2時間後には、
- よだれ
- 下痢
- 嘔吐
- けいれん
- 動悸
- 不整脈
- 呼吸が早くなる
といった症状が見られます。
体重1kgあたり15〜20mgのカフェイン摂取、体重5kgの猫が約1杯コーヒーを飲んでしまうと中毒が起こると言われています。
少量でも中毒が起こる可能性がありますので、猫が誤って舐めてしまわないように気をつけましょう。
4.ブドウ・レーズン
生のブドウだけでなく、パンなどに入っているレーズンやジュースなどの加工品も猫には危険性の高いものです。
どの成分が猫に有毒なのかは特定されていませんが、腎臓に悪影響を及ぼすと言われています。
ブドウやレーズンを口にすると、
- 食欲不振
- おしっこが出なくなる
- 脱水症状
- けいれん
- 体温の低下
といった急性腎不全の症状が表れ、命にもかかわります。
ブドウの品種や猫の個体差によって中毒症状が起こる量は異なりますが、食べたのが1粒だとしても危険性が高いので与えないように気をつけましょう。
危険な食材を口にしてしまった時の対処法
猫が危険な食材を口にした後、下痢や嘔吐などの初期症状が表れていたら速やかに動物病院を受診してください。
受診にあたっては、どの種類の食材をどれだけ口にしてしまったのか、口にしてから経過した時間を獣医師に伝えましょう。
焦って吐き出させようとするのは猫の体への負担が大きくなり、かえって症状や体調を悪化させてしまうリスクを伴います。
また、早期に治療を開始できれば回復できる可能性が高まりますので、誤食したのが少量だからと様子見をするのではなく、念のためでもすぐに獣医師に診てもらってください。
まとめ
今回は『猫に絶対に与えてはダメな食材』を4つ紹介しました。
猫が口にすると危険なのは、ネギ類・チョコレート・コーヒー・ブドウ(レーズン)といった私たちのごく身近にある食べ物・飲み物ばかりです。
人間は難なく食べられるものでも、体の構造も消化の仕組みも異なる猫にとっては毒になってしまいます。
もしもこれらの食べ物(飲み物)を猫に与えてしまったり、猫が誤食(誤飲)してしまったという場合は、様子見をするのではなく速やかに動物病院に連れて行ってください。
獣医師には、
- 何の食材を食べたか
- どのくらいの量食べたか
- 食べてから何時間経過しているか
を伝えると治療の助けとなります。
猫が口にしてはならないものをしっかりと把握して、愛猫の健康な生活を守っていきましょう。
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