では猫の『元気』の基準とはどこにあるのでしょうか?
私は猫の『元気』とは、猫のご機嫌がいいとか、テンションが高いとかより猫自身が『いつもと変わらない』ということが『元気』や『健康』に繋がるように思います。
猫が『いつもと変わらない』かどうかを知るには、まずは飼い猫の『普通の状態』を知ることから始めなくてはいけません。
一般的な猫の『普通の状態』とはいったいどのような状態なのか、飼い猫の『普通の状態』を知るためのかんたんなバイタルチェックの方法も交えてご紹介します♪
◆バイタルチェック前に
バイタルチェックを行う際に一番大切なのは『猫がリラックスしているときに行う』ということ。
猫が興奮している状態であったり、猫の様子が少しおかしく思える場合には他の日にバイタルチェックを実施してください。
猫の『普通』で落ち着いた状態でバイタルチェックを何度か行うことで、飼い猫の『普通』を知ることもでき、猫の様子がおかしいときの異常の発見もできやすくなります。
猫が気持ち良さそうにしている時を狙ってチェックをしましょう。
また、バイタルチェックの頻度としては毎日行わなくても大丈夫です。
週に1度か2度、猫との密なスキンシップもかねてバイタルチェックを行ってくださいね。
◆猫の体温
成猫の平熱は37℃後半~39℃前半くらいだと言われています。人間からすると、少し高いかもしれませんね。
人間の場合は子供の方が体温は高いですが、猫は逆で子猫の方が少し体温は低めなのだそう。
産まれた時には35℃ない子猫もいるようです。
そんな低体温な子猫達ですが、生後1週間たつ頃には36℃を越えるようになり、生後3週間ごろには36℃~38℃程度に自分で体温を維持できるようになります。
産まれたばかりの頃や子猫の頃は違うかもしれませんが、猫が人間よりも冷たくなっていたら『低体温』の可能性がある、ということかもしれません。
◇猫の体温チェック方法
もしペット用の体温計をお持ちだったら、体温計で猫の体温をはかるのが一番正確でかんたんな方法と言えるでしょう。
昔は肛門に体温計を刺す方法しかありませんでしたが、今ではペットも耳で体温をはかることができる体温計が売られています。
可愛い愛猫ですが、肛門に体温計をさすと少し衛生面での不安もあるので耳で猫の体温をはかることができるのであればありがたいかもしれませんね。
ペット用の体温計がない場合は『抱っこ』でだいたいの猫の体温を覚えておきましょう。
なるべくこまめに、同じ部位で猫に触っているとなんとなく『今日は体温が高いかな?』や『今日は体温が低い?』と気がつけるようになってきます。
服や布等は介さずになるべく素手で毎日猫を触ってあげて、体温変化を見極めましょう。
◆猫の心拍数
健康な成猫の心拍数はだいたい60秒で120~220拍と言われています。
年齢でのばらつきはありますが人間が60~75/毎分と言われているので、かなり早いスピードで猫の心拍が脈打っているのではないでしょうか。
◇猫の心拍数チェック方法
猫の心臓は左前足の肘を脇腹にくっつけた辺りにあるのですが、そこに指先を当てると心拍を感じとることができます。
できるのですが、実は猫の心拍数を家で測るのは少し難易度は高め。
猫がのどを鳴らしたり、グルーミングを始めるととたんにわからなくなってしまいます。
1分間も心拍を感じることはかなり難しいでしょう。
15秒心拍を数え4倍にするなどしてだいたいの数値を測るといいかもしれませんね。
人間でもそうですが、ビックリしたり不安がある場合は心拍はかなりはねあがります。
なるべく猫がリラックスしていて、のどを鳴らしていないときを狙って計測してみましょう。
◆猫の血圧
猫の正常な血圧は上が117~132mmHg、下が78~96mmHgの範囲内だと言われています。
しかし、実は今のところ『想定値』でしかなく実際のところ上記の数値が本当に『正常』であるかはわかっていません。
◇猫の血圧チェック方法
病院で正確に計る場合は人間と同様に猫もバンドを巻き付けて測定しますがもちろん、家庭では同じ方法ではかることは難しいのではないでしょうか。
お家では簡易的に猫の血圧をはかってみましょう!
一番分かりやすい方法は『猫の歯茎』を指で押してみること。
猫の歯茎をおし、白くなってきたら指を離し何秒で猫の歯茎が赤く戻るのかをはかり血圧の低下がないかをチェックします。
通常は2秒以内に猫の歯茎は赤く色が戻りますが、それ以上かかっているのであれば血圧の低下や脱水、低体温などの異常が起きている可能性があります。
一度病院で相談してみましょう。
『猫の歯茎が押せない!』と言うときには肉球でも同じようにチェックできるのですが、猫の肉球の色が黒いと色の変化がかなり分かりにくいです。
できれば歯茎でチェックしてみてくださいね。
◆猫の呼吸数
正常な猫の呼吸数は1分間で約20~30回と言われています。
この数値はあくまで猫がリラックスしているときの呼吸数です。運動直後や睡眠が浅いときには呼吸が乱れていることもあります。
◇猫の呼吸数チェック方法
猫の呼吸数をチェックするのはとっても簡単♪
猫のお腹が上下する回数をカウントするだけです。
わかりやすいように猫が深く眠っている時や寝転がってボーッとしている時に猫の観察も含めてカウントしてみるとよいでしょう。
いかがでしたか?
簡単にお家でできるバイタルチェックの方法をご紹介しましたができそうでしょうか?
バイタルチェックに異常があったから、と言ってすぐに病気!というわけではありませんが、少しでも『おかしい』ということにいち早く気がつけるようにはなります。
簡単にできることばかりなのでスキンシップもかねてぜひ試してみてくださいね! 情報提供元: 猫壱